木村敬一 8個目メダルでついに…悲願の金に涙また涙「凄い幸せ。この日って本当に来るんだな」

[ 2021年9月3日 20:33 ]

東京パラリンピック第11日・競泳 ( 2021年9月3日    東京アクアティクスセンター )

<男子100メートルバタフライ 視覚障がいS11> 金メダルを獲得し大喜びの木村 (撮影・光山 貴大)
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 男子100メートルバタフライ(視覚障がいS11)決勝が3日に行われ、木村敬一(30=東京ガス)が1分2秒57で制し、出場4大会目で自身初の金メダルを獲得した。富田宇宙(32=日体大大学院)は1分3秒59で銀メダルとなり、日本勢ワン・ツーの快挙を成し遂げた。

 木村は50メートルをトップで折り返すと、追うドルスマン(オランダ)、富田を振り切ってフィニッシュ。自身の優勝を確認すると、隣のレーンの富田と抱き合って喜びを分かち合った。

 「この日のために頑張ってきた。この日って本当に来るんだな。この1年いろんなことがあって、この日が来ないんじゃないかなって思っていたこともあるんで。ちゃんとこうやって迎えることができて凄い幸せです」と涙で喜びを語った木村。

 「なんでもいいから勝ちたいと思っていて、記録も落としたし泳ぎも全然いいものじゃなかったけど、なんでもいいなって。今、うれしいです」とレースを振り返った木村。ゴール後は「凄いしんどくなって、負けたかなと思っていた」が、会場のチームメートらの歓声で「何か起きているんだろうな」と思ったという。そして寺西真人コーチから勝利を知らされた。

 タッパーも務めた寺西コーチへの思いを問われると「こんな時間かかっちゃって申し訳なかったなって思います」とこらえきれずにまた涙。12年ロンドン・パラリンピックでは銀と銅、16年リオデジャネイロ大会でもそれぞれ2つの銀、銅を手にし、今大会の100メートル平泳ぎでも銀。自身8個目でついに一番輝くメダルを手にし、「家帰って思い切り泣きたいです」と感無量の表情を見せた。

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2021年9月3日のニュース