【荒磯親方 真眼】貴景勝“ワンツー”弱く持ち味の重さ伝わらず

[ 2021年1月12日 08:54 ]

大相撲初場所2日目 ( 2021年1月11日    両国国技館 )

<初場所2日目>大栄翔(下)にはたき込みで敗れた貴景勝(撮影・郡司 修)
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 貴景勝は持ち味でもある重さを十分に伝えることができていない。立ち合いで先制できず、2発目の踏み込みも弱い。2、3発で一気に土俵際に運ぶような力強さがないのは心配です。元来、突き押しのさばき方には定評がありましたが、まるで地に足が着いていないような取り口。大栄翔も上り調子ですが、相手の突きを4、5発食らってはたき込まれる内容は最近は見たことがなかった。2つの足で押していく、大関本来の強さが影を潜めてしまった。

 連敗したことを引きずっても仕方ない。やってきたものを出し切るという原点に戻る。ベースは素晴らしいものを持っていますから悲観することはありません。しっかりと切り替えて土俵に上がってくるでしょう。

 3日目の相手も初日、2日目と同じ突き押しの北勝富士。いつもなら安心して見ていられるところですが、今場所に限れば場所を左右する大事な一番になりそうです。(元横綱・稀勢の里)

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2021年1月12日のニュース