渋野日向子、メジャー2冠王手 快挙へ「目の前の1打に集中」 「明日も1番上で終われるとうれしい」

[ 2020年12月13日 08:52 ]

米女子ゴルフツアー 全米女子オープン 第3日 ( 2020年12月13日    テキサス州ヒューストン・チャンピオンズGCサイプレイスクリークC=6731ヤード、パー71 )

米女子ゴルフツアー全米女子オープン第3日、18番で自らの名前が1番上にあるリーダーズボードをバックにバンカーショットを放つ渋野(AP)
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 予選ラウンドを単独首位で折り返した渋野日向子(22=サントリー)が1バーディー、4ボギーの74で回り通算4アンダーで首位を守った。ホールアウト後のインタビューでは「(1日が)長かったです、本当に。難しいから余計ですね(笑い)。1個入ればと言うところでなかなか入ってくれなくてストレスのたまるゴルフでしたけど、その中で耐えるところは耐えられていた。なんとかこれで抑えられたかなと思います」と振り返った。

 3打差の単独首位から出た第3ラウンド。メジャー覇者をもってしても、プレー中は「ずっと緊張してました。意識しないようにしても、どうやって緊張ってとけるんだろうって思いながら」という。1番を3パットのボギーとしたが、5番パー5でバンカーからの第3打を1・2メートルに寄せてバーディーを奪い返す。前半を1オーバーでターンすると、後半も懸命のパーセーブを続けた。

 10番でグリーン手前ラフからのアプローチを1メートルに寄せてスコアを落とさない。17番ではグリーン右手前のラフから20センチに寄せるスーパーショットでパーをセーブ。この日に3つスコアを落としたものの、アンダーパーは全体でわずか2人という難セッティング。首位をキープして「アプローチはうまくなったのかなってのは若干思っても良いのかなって。中身を内容を見ていくといいところもたくさんあるので。マイナスな所じゃなくてプラスな所も復習して、明日につなげていけたら」と結果を前向きに捉えた。

 昨年8月のAIG全英女子オープンで、樋口久子以来史上2人目となる42年ぶりのメジャー制覇を果たしてから約1年半。22歳が今度は日本人史上初のメジャー2冠に王手をかけた。2位のエーミー・オルソン(米国)とは1打差で残り18ホール。「今は奇跡的にまだ1番上にいる。明日もその位置で終われると応援してくれる方にとっても、私にとってもうれしいんですけど、まずは目の前の1打に1個1個に集中してやっていくしかないと思っています」と引き締まった表情で言った。

 ▽全米女子オープン 1946年に第1回大会が開催された現存する女子最古のメジャーで、今年で第75回を迎える。日本勢の最高成績は87年にプレーオフの末に敗れた岡本綾子の2位。今年はテキサス州ヒューストンに位置するチャンピオンズGCが舞台。同コースでは69年に男子の全米オープンが開催されたが、今大会は初開催となる。予選はサイプレスクリークC(6731ヤード、パー71)とジャックラビットC(6558ヤード、パー71)の2コースを使用し、決勝はサイプレスクリークCのみで行われている。

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