服部道子氏 渋野の強さ分析…「心」「パット」「めぐり合わせ」全米初制覇の可能性は「低くない」

[ 2020年12月13日 05:30 ]

米女子ゴルフツアー 全米女子オープン第2日 ( 2020年12月11日    テキサス州 チャンピオンズGC(サイプレスクリークC=6731ヤード、ジャックラビットC=6558ヤード、いずれもパー71) )

18番、ティーショットを放つ渋野日向子(AP)
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 【服部道子の目】渋野さんは日に日に良くなっていますね。その好調の要因は3つあると考えています。まず心。今年の前半はうまくいかないことが多く、本当に苦しかったと思います。でも、そこから初心に帰ろうと決意した。一気にゴルフを良くしようという焦りが消え、一つ一つ自分のやるべきことに意識を集中。それが精神的にもゴルフ的にも好循環につながった。前向きで、何があってもいい方向に持っていける心の強さを感じます。

 次はパットです。肩、肘、手で五角形をつくり、それを崩さずに打っています。手首の角度が全く変わらず、大きな筋肉を使って打つため、重い回転のボールになる。芝目に負けず順回転で転がっていくので、入る確率も高くなります。

 3つめは巡り合わせでしょうか。コロナ禍で今回は冬開催となり、例年の6月のような重くて深いラフではなく、パワー勝負という感じではありません。予選のスタート時間も午前と午後の入れ替えがなく、米ツアーのベテラン勢からすれば、ペースをつくるのに少し戸惑う形だったかもしれません。でも、渋野選手は大会に出られただけでうれしい。だからスンナリ、試合にも入れた。このままゴールまで行く可能性は低くないと思います。(東京五輪日本代表女子コーチ)

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