【玉ノ井親方 視点】千代の国 左膝大ケガからよく復活、まじめに稽古重ねた成果

[ 2020年11月13日 21:32 ]

大相撲11月場所6日目 ( 2020年11月13日    両国国技館 )

<大相撲11月場所6日目>炎鵬(下)をはたき込みで破る千代の国(撮影・郡司 修)
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 千代の国は右肩のテーピングが目立つが、元気な相撲を取っている。炎鵬戦はもろ手突きで相手の体を一度起こしてから、前に出てくるところを左に回り込んではたき込んだ。

 炎鵬は相手の懐に入って取りたいタイプ。ただ今場所は対戦相手に取り口を読まれて、自分の相撲を取り切れていない。千代の国も炎鵬がどんな狙いでくるか分かっていたので、離れて取った。下がりはしたものの、圧力がそれほどでもないので余裕があった。

 それにしても千代の国は左膝の大ケガからよく復活してきた。普通はこの年齢で、幕下まで落ちたら簡単に戻ってこられない。強い気持ちと、コツコツとまじめに稽古を重ねてきた成果だろう。スピードが持ち味で投げ技も得意だが、相手の体を呼び込んでからの投げはケガにつながる。前に出て圧力をかけるのが一番いい相撲の形だ。それに徹することが好成績につながる。(元大関・栃東)

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2020年11月13日のニュース