松山英樹 “新相棒”で悲願のメジャータイトル奪取へ 史上初の秋開催マスターズ開幕

[ 2020年11月13日 05:30 ]

米男子ゴルフツアー マスターズ第1日 ( 2020年11月12日    米ジョージア州 オーガスタ・ナショナルGC=7475ヤード、パー72 )

第1ラウンド、10番でティーショットを放つ松山英樹
Photo By 共同

 通常より7カ月遅れで「ゴルフの祭典」が開幕し、7年連続9度目の出場となる松山英樹(28=LEXUS)は10番からスタート。このホールの途中で雷雨による中断というハプニングに見舞われたが、再開後は落ち着いてパー発進した。8月からスリクソンの新しい1Wを投入。飛距離の出る新相棒との相性も抜群で、悲願のメジャータイトル奪取をもくろむ。1934年の第1回から春に開催されてきた大会は、新型コロナウイルスの影響で4月から延期され、無観客で行われる。

 松山が新たな相棒とともに、悲願のメジャー制覇にチャレンジする。1Wはこれまでさまざまなモデルを模索する中で、8月のBMW選手権からスリクソンのZXシリーズにチェンジ。飛距離や安定性などを確かめた結果、現在は「ZX5」を主にバッグに入れている。「初日から上位で戦えるように頑張りたい」と言い残し、自身9度目のオーガスタに挑んだ。

 ZXシリーズ使用選手は、日本の男子ツアーでもフジサンケイ・クラシックの星野陸也、日本オープンの稲森佑貴と2連勝中と勢いに乗っている。用具契約を結ぶ住友ゴム工業によると、松山は飛距離に加え、振った時のフィーリングを評価しているという。今年のマスターズは4月から11月に移行。最高気温は春開催より6度近く低下し、春に比べてフェアウエーが軟らかくなるため、ランが出にくい。1Wの飛距離が落ちることから今年は飛ばし屋が有利といわれている。米ツアーのドライビングディスタンスでは平均301・6ヤードで106位の松山だが、BMW選手権で383ヤードをマークした新たな相棒は頼りになる。

 同社によると、松山がスリクソンの1Wを手にするのは、16年11月のダンロップ・フェニックス以来。マスターズで使うのも4年ぶりという。前哨戦のヒューストン・オープンで2位に入るなど、調子は確実に上向いている。「落ち着いてできそうな雰囲気がある」。ゴルフ界最高の栄誉を手にする準備は、整っている。

 ▽スリクソン 住友ゴム工業のゴルフ、テニス用品のブランド。今夏にウッド、アイアンなどのニューモデル「ZXシリーズ」を発表した。1Wは2種類。「ZX5」はヘッドサイズが大きいのが特徴。しっかりつかまって弾道も高く、直進性もある。一方の「ZX7」はヘッドサイズは小さく強い弾道が特徴。

 《スタート後いきなり雷雨中断もパー発進》大会は波乱含みの開幕となった。ジャック・ニクラウス(80=米国)とゲーリー・プレーヤー(85=南アフリカ)が始球式にあたる「名誉スターター」を務めた。その後、霧雨の影響などで第1組が10分遅れてスタート。緑と白のウエアを着た松山も約15分遅れでスタートした。1ホール目の左ドッグレッグの10番パー4は、ピンまで残り185ヤード地点から放った第2打がグリーン手前に。ここで雷雨によりプレーが2時間以上中断。再開後、第3打をしっかり寄せてパー発進した。

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2020年11月13日のニュース