元関学大アメフト部監督・鳥内氏が語る“指導論”「監督と選手、会話できひんのが一番不幸」

[ 2020年1月29日 07:00 ]

前関学大アメリカンフットボール部監督・鳥内秀晃氏
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 【名将・鳥内秀晃の人間話 頼むでホンマ】大学スポーツ界屈指の名将がコラム初登場だ。関学大アメフト部を28年間率いて、日本一の名門に育て上げた前監督の鳥内秀晃氏(61)が指導経験などを通じて得た人間話を月1回、届ける。

 どうも、鳥内です。監督辞めた、いうても、荷物整理とかあるし、今はボチボチ忙しくしてますわ。いつもやったら、学生との個人面談を始めている時期やし、新しいチームのこと考えんでええから、気は楽やけどね。

 今後のことは、しばらく休憩!その後は、退任会見(8日)でも言うたけど、現場の指導より、指導のやり方をオレなりのやり方で啓蒙(けいもう)したいな、と。今の指導者は、あまりに子どもたちに押しつけすぎてるな、と感じるしね。そういうのを聞いてきたら、競技に関係なく話はできるで、と。

 そう思った契機は、やっぱり一昨年の日大事件(タックル騒動)ちゃうかな。まだ体罰なんか、やってるんか、と。ショックやったわ。結局、自分の思ってることがうまいこといけへんから、感情に任して手出してるだけやねん。オレも若い時は、ヘルメットの上からバチンとかやったことあるよ。(今の体罰は)ちゃうやん。ムチャクチャやん。日大とか他の学校の話を聞いてたら、ヘルメットに頭が入らんくらい、どつかれてるやん。そんなんありえへん。桜宮高校のあれ(2013年にバスケット部の顧問が体罰を与え、生徒が自殺)もそうやけど、おかしいで。スポーツは本来楽しいもんやん。

 つまり、監督と選手が会話できひん状態やねん。学生というか、教えてもらう方からすると、口答えもできん、そういう風になってしもてるねん、野球でも、他のスポーツでも。小学校から、そうやってやられてるから、学生がワケわからんかっても、「ハイ」って返事せなあかんねん。自分の意見持っとっても、意見してしまうと、すぐ鉄拳制裁が飛んでくる。そのうち、自分で考えへんようになってしまうわな。それが一番、かわいそうやわ。

 そこでいろんなアイディア出してあげたら、ええやん。人それぞれちゃうねんから。ストロングポイント、ウィークポイントはちゃうねんから。そういうのを気づかせてあげるのが指導者の役目やのに、一方的に言うてしまって口答えもできん。頼むで、ホンマ。(前関西学院大アメリカンフットボール部監督)

 ◆鳥内 秀晃(とりうち・ひであき)1958年(昭33)11月26日生まれ、大阪府出身の61歳。関学大時代はDB、キッカーなどで活躍。米国留学、コーチを経て、92年から母校アメフト部の監督を務め、ライスボウルで1回、甲子園ボウルで13回優勝するなど輝かしい戦績を残す。

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