貴乃花親方 決意表明(2)相撲道を背負って生きることを決意

[ 2016年3月24日 06:27 ]

貴乃花親方 理事長選出馬表明

 15歳の春に入門し、その後に死闘を繰り広げた先輩や後輩の方々が私の側にいてくれます。そうした方々は肩を抱き寄せられるほどの間柄であり、酒を酌み交わし、ともに励み、ともに苦しみ、ともに不世出だと信じております。酌み交わし、忘れ去る時間を作れるのは、それぞれが築き上げた若輩の涙を知るからです。名誉もなく、土俵に汗と涙を垂らし、同じ場所にいたから今飲む酒はうまくて楽しくて儚(はかな)くて切なくても愉快な空間です。同じ考えを持つ方々を得て、支えてくれています。彼らは昭和の相撲界を支えて平成の世に名を挙げた方々ばかりです。皆さんで飲む酒はうまくて、歌をうたい鼻歌まじりに家路に就きます。それが貴乃花を支えてくださる同志の強みです。土俵に恩返し。それだけを胸に秘めてあらためてこの路(みち)を皆様と同じ歩幅で進みたいと思います。

 また、私には弟子という家族、そして妻と我が子という家族がいます。さらに、私を支えてくださる親方衆や力士、応援者、その家族もいます。私が無謀な戦いに出るたびに苦労をかけているものたちです。みんなに伝えます。選挙はいっときの花火。人生は打ち上げ花火。家族とは一生の花火。それが私の生きがいです。生意気ですが、右か左か迷っても私について来てくれるのも、また生きがいです。

 一将万骨。私を支えるためにいくつもの骨が拾われようとしています。それがどうしたと戦うばかりの私を、嫌気がさしながら支えてくださる方々たちへ捧(ささ)げる言葉があります。

 家に帰れば家族がいる。我が子の笑顔を見よ。故郷の両親の笑顔を思えよ。いつでも見守ってくれるご先祖を思い出せよ。つれあいのほほえみを胸に秘めよ。家族の絆を呼び起こせよ。

 とはいえ、私自身、母と兄とは疎遠です。理由はともあれお互い悪気はありません。優しい母、優しい兄。私がいないとひがんでしまう母と兄です。それだけです。ただ私は相撲道を背負って生きることをある時から決意しただけです。

 相撲協会で働く方々、そしてその家族や親族が感動と意義を持てるようにしたい。「うちのお父さんは親方、力士」「うちの娘は協会職員である」と。協会で働く方々の子供たち、奥さん、家族が誇りを持って生きていけることが、これからの相撲協会の力ではないでしょうか。一将万骨の絆を抱いて、信じる路を進んでみようと思います。

 貴乃花光司

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