NBAの“ダンクの帝王”ダリル・ドーキンス氏が死去 58歳

[ 2015年8月28日 14:25 ]

亡くなったダリル・ドーキンス氏。NBA76ersとネッツなどで活躍し「ダンクの帝王」と呼ばれた(AP)

 NBA76ersとネッツなどで活躍し、ダンクシュートの“スペシャリスト”として一世を風靡(ふうび)したダリル・ドーキンス氏が27日、心臓発作のためペンシルベニア州アレンタウンの病院で死去。まだ58歳だった。

 同氏は75年のドラフトで高校生としては初めて1巡目で指名(全体5番目)されて76ers入り。82年にネッツに移籍し、83年シーズンには自己ベストの平均16・8得点をマークした。通算では726試合に出場して12・0得点、6・1リバウンド。NBAに計14シーズン在籍したあとはイタリア・リーグや、ショー・バスケットボールのハーレムグローブ・トロッターズなどでもプレーし、41歳まで現役を続けた。

 2メートル11、114キロのサイズから繰り出される豪快にして柔軟なダンクシュートは世界中から注目され、その噂を聞きつけた盲目の歌手、スティービー・ワンダーはわざわざアリーナまで足を運んでその衝撃を体感。ロッカールームでドーキンス氏と対面した時に語った「君は“チョコレート・サンダー”だ」という言葉がそのままニックネームとなった。あまりの衝撃で当時のバックボードを試合中に2度にわたって粉々。これがきっかけとなってNBAはリングの耐久性を高める方針を打ち出した。

 急死の一報を受けてNBAのシルバー・コミッショナーは「彼の信じられない才能はみんなが覚えている。とても熱意があり、かつ寛大な人間でもあった」と哀悼の意を表し、同じく豪快なダンクが売り物だったシャキール・オニール氏(元マジック、レイカーズ、ヒートほか)は「彼はパワーダンクの父。自分はその息子の1人だった」とその早すぎる死を悼んだ。

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