猪瀬知事辞任…東京五輪に影響、組織委設立時にトップ不在

[ 2013年12月20日 05:30 ]

辞職表明の記者会見を終え、会見場を出る猪瀬都知事

 夢舞台の準備へ影響大だ。東京都の猪瀬直樹知事(67)が辞職を表明した19日、日本オリンピック委員会(JOC)をはじめとするスポーツ界に、20年東京五輪の開催準備の影響に対する懸念が広がった。国際オリンピック委員会(IOC)は来年2月7日までに組織委員会の設立を東京都とJOCに求めている。都知事選は来年2月の可能性が高く、開催都市のトップが不在のまま、組織委設立が進むという異常事態に陥った。

 20年五輪開催地に東京が決まったのは日本時間9月8日だった。歓喜から102日。IOC総会の招致プレゼンテーションなどで強烈な印象を残した猪瀬知事が辞意を表明した。夢舞台は7年後だが、開催準備に影響するのは必至だ。

 JOCは東京都とともに、来年2月7日までに大会組織委員会を設立するようIOCに求められている。しかし、知事とJOCの竹田恒和会長、下村博文文部科学相による「3者会談」は、12月に入り一度も開かれていないという。JOC関係者は、「都側とは連携して話を進めてきたが、知事の意見を取り入れられていないのは事実」と話した。

 竹田会長は「組織委の立ち上げや大会準備に影響のないよう、東京都、政府の関係者と緊密に連携していきたい」としたが、JOC理事の鈴木大地・日本水連会長は「都知事は開催都市の顔。きっちりした形で(組織委に)スタートしてほしかった。早くしっかりとした形になってほしい」と訴えた。

 開催準備では司令塔として、知事に文部科学相、JOC会長、組織委トップを加えた4者で構成する「五輪ボード」を設置する計画だが、気になるのが後任の新知事の五輪への姿勢だ。JOC関係者は「反猪瀬色を打ち出して、五輪準備の実態が分からずに計画変更を掲げる人が出ないか心配だ」と指摘。今月、会議でIOCを訪れた竹田会長によると、IOCのバッハ会長は「知事が交代したら五輪に反対するということはないか」などと強い関心を示していたという。

 都知事選は来年2月になる可能性が高い。JOC幹部は、「いきなりIOCとの公約を破るわけにはいかない。新知事の誕生は待てないだろう」と話している。7年後を見据えた開催準備で、いきなりつまずいた。

 ≪立て直し必要≫OCの青木剛専務理事は「(来年2月の)大会組織委員会設立の期限は決まっており変更できない。影響が出ないようにやる」と最善を尽くす考えを示した。招致委員会副理事長を務めた前JOC専務理事の市原則之氏は「五輪は一人でやるものではない。オールジャパンで態勢を立て直していくことが重要」と強調。日本レスリング協会の福田富昭会長は「(辞任時期が)遅かった」と指摘した。

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