「ここにジャンボあり」エージシュート62!66歳首位

[ 2013年4月26日 06:00 ]

62でエージシュートを達成し、スコアカードを手に笑顔の尾崎将司=大会提供

男子ゴルフツアー つるやオープン第1日

(4月25日 兵庫県川西市 山の原ゴルフクラブ山の原コース=6793ヤード、パー71)
 永久シードの尾崎将司(66=マックス・インターナショナル)が1イーグル、9バーディー、2ボギーの62で回り、年齢以下のスコアを出すエージシュートを国内レギュラーツアーで初めて達成した。前半に4連続バーディーを奪い、17番パー5は2オンに成功し、7メートルを沈めるイーグル。大会レコードタイのオマケも付いた。2位に3打差をつけ、9年ぶりのトーナメントリーダー。世界殿堂入りのツアー通算94勝は、自らが持つ最年長優勝記録(55歳241日)の更新を狙う。
【第1R成績】

 クラブをつえ代わりにして歩き、待ち時間は簡易式の椅子に座る。だが、そんな66歳の尾崎将のプレーは誰よりも凄みがあった。年齢を4つも下回る62というビッグスコアでエージシュート達成。世界殿堂入り選手がまた一つ伝説を刻んだ。

 「レギュラーツアーでやる以上、これぐらいのスコアを時々出さないといけない。最近の若手はレベルアップしている。ここにジャンボあり、というのを見せないとな」とジャンボ節 も全開だ。

 今大会前にアイアンのシャフトを替え、パターもマレット型からピン型にすると全てがかみ合った。5番から4連続バーディー。14番のボギーは15、16番の連続バーディーで挽回した。圧巻は17番パー5。残り217ヤードを4Uで2オンし、7メートルを沈めイーグルを奪った。パターを刀に見立てて鞘(さや)に収めるまねをすると、右腕をコブラのように曲げる往年のガッツポーズを披露。強いジャンボに大勢のギャラリーが酔いしれた。

 昨年は出場22試合で全て予選落ち。「ひそかにベッドの上で泣いてんだよ。この年になってくるとな、心が寂しくなることもある」と打ち明けた。一から出直すべく、今季は1Wのシャフトを1インチ長い46インチに替えた。長尺にすれば飛距離が出る半面、安定性に欠ける。腰椎分離症と診断され、06、08年と2度メスを入れた腰にも負担がかかる。そのため練習から見直した。昨年まで加圧トレーニングでパワーアップを図ったが、筋肉をつけすぎて体が硬くなった。今年はゴムを使ったトレーニングで柔軟性を高め、下半身強化のタイヤ引きを20歳以上若い小山内護、河井博大らと行った。結果、スイングに切れが戻り、偉業達成で9年ぶり首位に立った。

 3月には弟・健夫の夫人で女優の坂口良子さんが57歳の若さで急逝した。3兄弟の長男である尾崎将にとっても痛ましい出来事だった。親しい友人は「本人は口に出さないが、憔悴(しょうすい)しきっている弟や家族を元気づけてやろうという気持ちもあるはず」と話した。この日は同組だった末っ子の直道が134位と振るわない中、兄として威厳を示した。

 空前絶後の記録を打ち立てても、ここが終着点ではない。理由は「勝つことが目標だから」。1度もシニアツアーでプレーせずにレギュラーツアーに固執しているのは再び優勝の感動を味わいたいから。抱負を聞かれると「やるのは今でしょ!」と即答した。復活の二文字は、勝利の美酒に酔いしれる時までお預けだ。

 ▽エージシュート 1ラウンド(18ホール)で、自分の年齢以下のストロークでホールアウトすること。日本ゴルフツアー機構によると、米ツアーでは1979年のクアッド・シティーズ・オープンの第2ラウンドでサム・スニード(米国)が67歳で「67」を記録したのが初めて。スニードは最終ラウンドも「66」で回った。アーノルド・パーマーは71歳の時に複数回(正確な数字は不明)マーク。日本のシニアツアーでは、81年の関東プロシニアの第1ラウンドで中村寅吉が65歳で「65」をマークしたのが初めて。青木功はシニアで3度達成している。

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