町田・黒田監督　アウェー浦和戦は54歳誕生日「勝ち点3がプレゼント」第2の人生は「究極の楽しみ」

26日の誕生日を前に報道陣から写真入りケーキを贈られ笑顔の町田・黒田剛監督
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　前節J1首位に返り咲いたFC町田ゼルビアは26日、アウェーで浦和レッズ戦を戦う。24日の非公開練習後に取材に応じた黒田剛監督は、試合当日が54歳の誕生日。「（選手が）勝ち点3を取ってくれれば、何よりうれしい最高のプレゼントかな」と勝利をリクエストした。

　当日に先立ち、勝利直後で興奮状態の顔写真がプリントされたケーキが報道陣から贈られると、思わず表情を緩めた。「50を過ぎたらもう少しゆっくりしたい年齢でもあるけど、プレッシャー、不安、考え事がなくなったらそれも寂しい。究極の楽しみを得ている状態」。高校サッカーで揺るがない名声を得た青森山田の指導者から転身し、激動の日々を送る自身の挑戦をあらためて振り返った。

　5月は公式戦5勝1分けと、破竹の勢いは続く。最近は勝利時のサポーター席あいさつで、全身を使って披露する「勝利のジャンプ」が名物化するなど、意外な一面も見せながらファンを楽しませている。「勝っても負けてもいいやと思ったら、もうやめなきゃならない。やるからには絶対に負けたくない。体力的な衰えは感じるけど、それはもうしょうがない。それも含めて楽しい時間。筋トレやランニングをしたり、少しでも老けないように頑張っている」。J1挑戦はまだ始まったばかり。気力で若い世代に負けるつもりは全くなさそうだ。

　町田は過去に浦和とは15年度天皇杯4回戦（熊谷陸）で対戦し、1―7で大敗した。相手サポーターで埋め尽くされると予想される埼玉スタジアムでの試合は、初めての経験になる。黒田監督は「大観衆の中でも町田のサッカーを平常心でできるか。前半戦のターニングポイントになる試合」と位置づけた。