中田浩二氏　自分たちでゲームコントロールできれば目標近づく

FIFAワールドカップ（W杯）カタール大会決勝トーナメント1回戦   日本1―1（PK1―3）クロアチア （ 2022年12月5日    アルジャヌーブ競技場 ）

＜日本・クロアチア＞クロアチアに敗れうなだれる吉田（中央）ら日本代表イレブン（撮影・小海途　良幹）
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　【中田浩二　視点】日本がスペイン戦と同様に3バックでスタートしたのは、W杯でこの方がうまく戦えていたからだろう。ハーフタイムに修正して後半良くなる試合が続いていたが、この試合は逆だった。前半はうまくいって先制したが、後半は相手がやり方を変えてきて追いつかれた。

　ドイツもスペインもパスをつなぐサッカーだった。クロアチアも前半はモドリッチやコバチッチらが中盤でパスを回して前にボールを運んできたが、後半は1トップの長身ブディミルにロングボールを入れてきた。この大会に入ってこういう戦い方のチームと対戦したのは初めてで、日本を分析した結果だろう。日本は後半に動いて流れを取り戻してきたのが逆になり、手を打ちづらかったと思う。失点の場面はクロスに対して、人はいたが、間に入られて離してしまい、決められた。しっかり人につくか、受け渡しをしなければいけない場面だった。

　日本は4試合戦い、ドイツ、スペインに勝って素晴らしい戦いをした。素晴らしいチームだった。世界で勝つには、つながれても、シンプルに放り込まれても、対応できるようにする必要がある。自分たちでボールを持ってゲームをコントロールすることを身に付ければ、より目標が近づくと思う。（元日本代表DF）