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U24、五輪初戦で激突“仮想南ア”撃破6発 久保、20歳1号!2年2カ月ぶり日の丸弾

[ 2021年6月6日 05:30 ]

国際親善試合   Uー24日本6ー0Uー24ガーナ ( 2021年6月5日    ベススタ )

<U-24日本代表・U-24ガーナ代表>前半、ゴールを決めた久保(右)
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 U―24日本代表は5日、同ガーナ代表に6―0で快勝した。前半32分には前日が誕生日だったMF久保建英が20歳の1号弾。19年11月17日のコロンビア戦以来、約1年7カ月ぶりに同世代でプレーしたMF堂安律(22)は久保のシュートのこぼれ球をボレーで叩き込み、五輪世代での自身第1号をマークした。東京五輪本番で初戦の相手となる南アフリカを想定した一番で、日本の“Wエース”が破壊力を見せつけた。

 東京五輪の金メダルは俺に任せろ!前日に誕生日を迎えた久保が、20歳第1号を叩き込んだ。前半32分、ペナルティーエリア内に走り込みながら上田のパスを呼び込み、ドンピシャのトラップ。シュートしやすい位置にボールを置くと、「いいコントロールができた。あとは落ち着いて流し込むだけだった」と左足を振り切った。

 前半5分、高い位置で味方がボールを奪うとすぐに反応。パスを要求し、左足でシュートを放った。同25分には堂安とのワンツーからドリブルでペナルティーエリア内に侵入し、利き足とは逆の右足でバー直撃の一撃。19年3月24日、U―23アジア選手権予選の東ティモール戦以来約2年2カ月ぶりとなる日の丸を背負っての一発は、何度も相手を震え上がらせたあとに決まったものだった。

 A代表との強化試合では差を見せつけられて敗北。「自分の中でも一番悔しかった」と振り返る。そんな試合から中1日の強行日程だとしても、同世代相手には言い訳は無用。「ライトな層の方々は自分たちがどういう状況でも関係ない。テレビつけて自分たちが負けていればそれまで。負けたら何も残らないと思っていた」と必勝の覚悟で臨んでいた。

 苦境に立たされるたびに大きくなってきた。FC東京では強度や運動量不足を指摘され、18年は出場時間が限られた。それでも腐らなかった。居残りのシュート練習を欠かさず、体幹トレーニングに並行して食事量も増やした。昼食は白米大盛りの定食に加えて、主食をもう1品。19年のキャンプでは長谷川監督に「ちゃんと結果を出せば使ってやる」と叱咤(しった)激励され、心身ともに成長して主力に駆け上がった。

 「北島康介選手の“チョー気持ちいい”ってやつが、五輪ってなんだ?って言われたときに最初に出てきた。勝てたら、みんなで“チョー気持ちいい”って言ってみたい」

 かつて五輪のイメージをそう語った20歳は、来月22日の南アフリカ戦で夢舞台に立つ。その一戦を仮想した相手に、交代する後半33分まで攻守にサボらずに戦い続けた。自分のことだけを考えない、20歳の大人のプレーは、五輪本番の「チョー気持ちいい」瞬間につながっている。

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