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【J通訳が皆伝する英会話術「Jリーガーからのヒント」<最終回>】大切なのは最初の2カ月間

[ 2020年5月30日 06:30 ]

ジョージ赤阪(illustration by BASHI)
Photo By 提供写真

 こんにちは。大久保嘉人や中村俊輔らJリーガーから“ジョージ”の愛称で親しまれている、J2磐田の通訳です。21年間の通訳経験を生かし、常識とはひと味違う習得法を伝授しています。聞き手は英語が苦手な東京・門前仲町OLさん。新型コロナウイルス感染拡大の影響で普段より、長くなったおうち時間を生かし、最終回もぜひ皆さん一緒に学びましょう。

 OL(以下O) こんにちは。今回でもう最後なんですね。

 ジョージ(以下ジ) そうですね。ここまでいろいろなことをお伝えしてきましたね。

 O ジョージさんの習得法を続けたら、何年くらいで英語を話せるようになりますか?

 ジ 「30例文+300単語」を使って3分間、英語で思考する習慣を必ず続けてくださいね。そうすれば1、2年あれば一通りの英語を話せるように、続けていけば数年でペラペラのレベルに達することができますよ。

 O あっという間ですね。

 ジ 大切なのは最初の2カ月間です。「英語脳」を作り、簡単なことでいいから英語だけで考えて英語だけで言葉を発することができるようにすること。それさえできれば、どんな言葉もスムーズに短期間で習得できます。まずは2カ月!

 O 分かりました。

 ジ この連載ではJリーガーから多くの貴重なヒントを得てきました。さらに最終回では世界屈指のストライカー、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドから学びましょう。

 O 語学でもスーパーなんですか?

 ジ そうなんです。あのCロナウドは、所属チームでは必ず、その国の言葉で受け答えをしています。代表では母国語のポルトガル語。マンチェスターUでは英語。Rマドリードではスペイン語。使い分けてインタビューを受けているんです。

 O 凄い順応性。

 ジ 現在所属しているユベントスに移籍した時は、イタリア語をわずか一カ月でマスターしたといいます。

 O 早すぎる…!

 ジ 僕は彼のインタビューを見て確信していることがあります。それは例えば彼が英語を話すときは、英語だけで考えていること。絶対に頭の中でいったん、ポルトガル語には訳していないはずです。通訳の経験から、受け答えのスピードや目の動きで分かります。

 O そうなんですね。

 ジ その国の言葉で考える習慣を付けているからこそ、早くマスターすることができるんです。語学学習ではこれが一番大事!繰り返し重要だとお伝えしてきた理由です。

 O 分かりました。それにしても、ジョージさんの習得法は、学校での教え方とはずいぶん違いますね。

 ジ もちろん学校での勉強も大事です。3回目のレッスンでは、Jの通訳で使う文法の95%は中2までに習うものとお伝えしましたね。ただ、もしも英語が「話せる」ようになりたかったら、僕の方法をすぐにでも実践に移してみてください。

 O 大人になってからでも、日常生活で使える英語が身につくことが分かってうれしいです。

 ジ 誰にでも、どんな言語でも、学べる能力は生まれつき備わっています。そして何歳になってもその能力は衰えません。Cロナウドは35歳。でも語学習得の早さでは決して子どもには負けていません。「子どもは早い」ではなく「大人も早い」が正解。まずはあなたがそれを信じることです。

 O Jリーグで20年以上も通訳を続けてきたジョージさんがおっしゃると、説得力があります。

 ジ 30例文+300単語で毎日3分間。この「英語脳・トリプルスリー」であなたは必ずペラペラになります!自宅時間を活用して、皆さんもぜひ、きょうからメキメキ実力の上がる英会話術を始めてみませんか?
 
 ◆ジョージ赤阪(じょーじ・あかさか) 99年から磐田の通訳を務める埼玉出身の53歳。日本語、英語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語、韓国語を操る。現在フランス語も習得中。これまで約30人の通訳を担当。=おわり=

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2020年5月30日のニュース