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ザック、キレた!5連勝締めも前半劣勢に「通常なら負けていた」

[ 2014年6月8日 06:00 ]

<日本・ザンビア>指示を出すザッケローニ監督

国際親善試合  米国・タンパ

(6月6日 日本4―3ザンビア)
 試合中も厳しい表情を崩さなかった日本代表のザッケローニ監督(61)が、試合後の会見でふがいない内容に不満を爆発させた。「このチームにはあるロジックがありメンバーもそのロジックに合わせて選出している。この4年間で何度もそのロジックを良い形で出せたけど、きょうは出せていなかった。通常なら負けていた」と吐き捨てた。

 ロジックとは論理や法則といった意味。サッカーならルールに従って全員が頭に同じイメージを描きながらゴールを目指すことを指す。そのルールの一つが「積極的な動き」という意味のインテンシティー。会見でインテンシティーの欠如を指摘 され、大きくうなずいた指揮官は 「全員に当てはまるか分からない」としながらも「自分の求めるインテンシティーはなかった」と強調した。

 前半は格下相手にまさかの展開を許した。縦パスより横パスが目立ち、ボールへの出足も悪かった。前線でのコンビネーションもほと んど見られなかった。2日のコスタリカ戦に続き9分に先制点を許すと29分にも立て続けに失点。見かねた指揮官もハーフタイムに「前半はインテンシティーを持ってやれていない。セカンドボールが拾えていない。裏へのコンビネーションが少ない」と声を荒らげたという。

 総仕上げのはずだった本番前最後の一戦。3日にはピッチで円陣を組み、守備などの修正点を確認し連勝で緩みかねない空気を引き締めていた。この試合は「本番を想定して交代枠も少なくする」と話していた指揮官だが、使った交代枠は結局最大の6。5人を代えたコスタリカ戦よりも多かったことが、想定外 のバタバタぶりを端的に表していた。

 「選手と直接話さないとしっかりとした原因は分からない」と緊急ミーティングを計画するほどザッケローニ監督は危機感を募らせた。「この 4年間やってきたことを突き詰めるだけ」。最後のテストマッチで噴出した課題をどこまで修正できるか、集大成と位置付けるW杯初戦まで1週間しかない。

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2014年6月8日のニュース