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岡田監督 子供たちへ「人間万事塞翁が馬」

[ 2010年7月1日 21:07 ]

 南アフリカでの激闘を終えて帰国した岡田監督は、一言ずつ言葉をかみしめるように話した。

 ―W杯を終えて。
 「予定より少し早い帰国となって残念。できればもう1試合やらせてあげたかった。たくさんのチームをつくってきたが、その中でも一、二を争う素晴らしいチーム。ピッチの中でも日本人の誇り、脈々とつながる日本人の魂を持って戦ってくれた」
 ―16強入りの要因は。
 「日本人の良さを生かした。接近、展開、連続ということ、運動量で負けないという基本的なことを忠実にやり遂げた。これぐらいまでならできる、これ以上やり過ぎたらカウンターでやられるというのを感じ取って、一戦一戦成長していった」
 ―さらに上を目指すには。
 「環境だと思う。年間5試合、6試合、南米予選、欧州予選のような厳しい環境でやっていけば、彼らは必ず伸びる。プレッシャーの中で、相手が本気の試合をたくさん経験させてやりたい」
 ―出迎えたファンの声援をどう感じたか。
 「正直、びっくりした。若い人が目を輝かせている姿を見て、じんとした。彼らの応援があって勝てたんだと思う」
 ―監督への思いは。
 「僕としては最後の仕事と思って全身全霊をかけてやってきた。おそらく、あと4年間、代表監督をやることはないと思う」
 ―子どもたちへメッセージを。
 「悪い時は必ずある。それは次に成長するためのもの。簡単にあきらめずに立ち向かっていく勇気を、このチームは示してくれた。わたしは選手に、『人間万事塞翁が馬』とよく言っている。その言葉を贈りたい」

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2010年7月1日のニュース