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4年後のエースへ 森本に必要な「日本代表」の意識

[ 2010年7月1日 15:09 ]

パラグアイ戦で相手DFにボールを奪われるFW岡崎慎司

 【城彰二のツボ】W杯直前からシステムを変えて、守備に対する意識は高まった。ただし、ボールを失ったときの「攻→守」の切り替えは速かったが、「守→攻」に移る際のスピードは遅かった。スピードがない分、相手に寄せられてミスにつながった。流れの中での得点を増やすには(1)カウンターの意識を持って切り替えを速くする(2)プレッシャーをかけられてもボールをコントロールできるだけの技術を身につける――が重要になる。

 他の出場国には絶対的なストライカーがいたが、日本にはいなかった。1トップに入った本田はMFの選手ということを考えれば頑張ったと言えるが、FWに求められているプレーはできなかった。ポストプレーで起点になる場面が少なく、ゴール前に飛び込む動きも多くはなかった。それは本田が悪いのではなく、ポジションを譲らなければいけなかった他のFWの問題とも言える。

 岡崎と森本は次のW杯で中心を担う存在になる。出場機会を得られなかった森本は、個で打開できる数少ない選手。今回の経験を無駄にしないためにも、クラブでも常に日本代表を意識しながらプレーしてもらいたい。それが日本の将来につながっていく。(元日本代表FW)

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2010年7月1日のニュース