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松井 豪快ミドルはバー直撃も…攻めた!守った!

[ 2010年6月30日 06:00 ]

ベラのタックルを華麗なドリブルでかわす松井

 【W杯決勝トーナメント1回戦 日本0-0 PK3-5パラグアイ】1次リーグ突破の陰の立役者である中盤の両サイドの2人が決勝トーナメントでも軽快な動きを見せた。

 まずは左の大久保だ。開始早々、こぼれ球を拾うと、積極的にミドルシュートを狙った。ボールは枠の左に外れたが、攻める気持ちを前面に押し出していった。
 前半22分には決定的なチャンスが訪れた。「サイドは起点にならないと。攻める時はしっかり前に行く」と話していた大久保が右サイドで仕掛けて相手DFと競り合った。中央にボールがこぼれると、今度は右MFで先発している松井が走り込んで迷うことなく右足を振り抜いた。約30メートルのミドルシュートはバーを直撃。惜しくもゴールにはならなかったが、相手守備陣を脅かした。
 松井は初戦のカメルーン戦のアシストだけでは満足していない。「僕としてはW杯は何もしていないから、次の試合で何かしたい」と積極的にゴールを狙っていた。40分には右サイドを突破して、中央の本田に丁寧にラストパスを送ってチャンスを演出したが、シュートは外れた。
 パラグアイにボールを支配される時間が長く、日本は後半も我慢を強いられた。松井も大久保も自陣深くまで下がって、守備に入った。1次リーグの3戦同様に献身的な走りで攻守に顔を出し続けた。松井は後半12分に今大会初のイエローカードを受け、20分には岡崎と交代してベンチに下がった。36分には阿部に代わって、中村憲が今大会初めてピッチに入った。ボランチを1枚減らして攻撃的な布陣に変更。だが、得点を奪うことはできず、0―0のまま延長戦に突入した。
 控えが続いても「自分のやるべきことはある」とチームを支えてきた中村憲はトップ下に入って、走り回った。枠をとらえることはできなかったが、延長前半開始早々にはミドルシュートを狙った。延長後半開始時には大久保に代わって玉田が入った。日本は最後まで攻める姿勢を貫いた。
 120分間でゴールを奪うことはできなかったが、ゴールを許すこともなかった。だが、日本はその執念も実らず、PK戦で無念の敗退となった。

 ▼MF長谷部 このチームメートとこのコーチングスタッフ、みんなでW杯を戦えてよかった。勝てなかったけど、気持ちは見せられたんじゃないか。主将としては何もしてないけど、チームはだんだん良くなってきた。このチームは本当にチームワークが素晴らしかった。PKは運のようなもの。誰が悪いわけではない。

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2010年6月30日のニュース