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泣くな駒野…川口「120分は素晴らしかった。胸を張って帰ろう」

[ 2010年6月30日 12:26 ]

<日本・パラグアイ>PK戦でパラグアイに敗れ、引き揚げる日本イレブン。駒野友一(右から2人目)は中沢佑二(右)の胸で号泣

 【W杯決勝トーナメント1回戦 日本0―0(PK3―5)パラグアイ】「PKはしょうがない」とMF遠藤。「誰が悪いわけじゃない」とゲームキャプテンのMF長谷部。「時の運だし、これはしょうがない」とMF松井。誰もDF駒野を責めなかった。

 前半立ち上がりにはドリブル突破からミドルシュートでパラグアイのゴールを脅かした。同37分には体を張った守備で相手カウンターのチャンスをつぶした。何度もサイドを突破し、ゴール前にクロスを送り続けた。そして、120分の死闘後に迎えたPK戦。両チームともに全員が決め、日本3人目のキッカーの大役は駒野に任された。強く蹴ったシュートはクロスバーを直撃。ボール1個分の差が日本とパラグアイの明暗を分けた。

 PK失敗後は涙をこらえていた駒野だったが、ベテランのDF中沢と顔を合わせると、胸に顔をうずめて泣きじゃくった。そんな駒野にチームを精神的に支えたGK川口は、こう声を掛けた。「120分間のプレーは素晴らしかった。PKは運だよ。胸を張って帰ろう」。4年前のドイツ大会では1次リーグ初戦のオーストラリア戦では相手にかわされ、3点目のゴールを許した。雪辱を期した舞台での無情の結末。それでも4試合すべてにフル出場した駒野の奮闘は、日本中のサポーターの心に刻みこまれたに違いない。

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2010年6月30日のニュース