【カペラS】Dr.コパ氏 菜七子はキッキング“連覇”で1年総括「85点」

[ 2019年12月5日 05:30 ]

藤田菜七子騎手へメッセージを送った小林祥晃氏(撮影・西海健太郎)
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 18年9月の初回から実に7回目となったDr.コパこと小林祥晃氏(72)へのスポニチ本紙単独インタビュー。藤田菜七子(22)、コパノキッキング(セン4、村山)と歩んだ1年間を振り返り、キッキングの19年ラストレースとなるカペラS(8日、中山)への思いをたっぷりと語った。  カペラS

 ――前走のJBCスプリント(2着)を振り返って。

 「負けて私も悔しかったんだけど、菜七子が今までになく悔しそうな様子だった。レース後は私のクラブ(六本木)で反省会をしたんですが、“凄く悔しいです”って言葉にしていた」

 ――直線で完全に抜け出して勝利は目前だった。

 「ただ、しょうがない面もある。前田くんの馬(ノブワイルド)に鈴を付けにいく馬がいなかったし、自分で勝ちにいく競馬をしたから。つぶしにいって他の馬に差されたんだから、悪い競馬ではなかったと思う」

 ――今週末は連覇の懸かるカペラSに挑む。

 「(2走前に)東京盃を逃げ切って、予定変更で参戦した前走よりも状態はいいと思う。ここが最終目標だったのは早くから決まっていたので」

 ――昨年は後方から豪快に差し切った。

 「昨年みたいなレースはしませんよ。ゴールドクイーン、ヒロシゲゴールドはスピードがあるけど、それに付いていくか、ゲートが良ければ逃げてもいい。この1年間でキッキングも成長して前で運べるようになっているからね」

 ――フェブラリーS(5着)から始まった菜七子とキッキングのコンビも19年はここが最後。

 「個人的には大暴れできたんじゃないかと思っている。地方にもたくさんのお客さんが来てくれて大変注目を集めた。売り上げも上がったしね。一競馬ファンとして“菜七子が重賞に乗っている姿を見たい”という夢をかなえることができた」

 ――中でも思い出に残っているエピソードは?

 「やっぱりフェブラリーSですね。菜七子は凄く興奮していたと思うんだけど、それが次第に感動の気持ちに変わっていった。そういう表情を横で見ることができた。そして、クラスターC。豊(武)さんと岩田さんに厳しい競馬をされて、菜七子も重賞での厳しさを肌で感じ取れたんじゃないか。最近は負けても積極的に乗っているなと思うし、あれがきっかけになったんだろうね。若いんだからガンガン乗って“駄目でした”でもいいんだよ」

 ――菜七子の成長も感じているか?

 「最初は負けても“すみません”と何か分からずに謝っているみたいだったけど、今はしっかり理由を話してくれる。前走も“直線で外を向いていた”と言っていたし、気性の悪さを再認識したみたい。日曜(1日)も中京で話をして“(カペラSの)他の馬のレースを見ておきます”と言っていたよ。今は余裕がありますね」

 ――今後のコンビ継続については?

 「それは白紙。今年は“菜七子を乗せ続ける”という私のワガママを通させてもらったから本人や調教師、厩舎スタッフと相談します。12月中に菜七子も呼んで東京で忘年会をするのでね」

 ――改めて意気込みを。

 「菜七子がカペラSを勝ったら今年1年間の点数は85点。負けたら75点で合格点ギリギリになっちゃうね。当日は私と村山調教師の運気が最高なんだよ!菜七子は普通だけど(笑い)」

 ◆Dr.コパ(どくたー・こぱ、本名小林祥晃=こばやし・さちあき)1947年(昭22)5月5日生まれ、東京都世田谷区出身の72歳。日本大学理工学部建築学科卒。1級建築士、神職、愛知工業大学客員教授。Dr.コパとして風水・家相を用いた開運術の第一人者。01年に馬主資格を取得。本名の小林祥晃名義で「コパノ」「ラブミー」などの冠名の競走馬を所有。史上最多となるJRA&地方交流G111勝を挙げたコパノリッキーなどG1ホースも所有した。

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