坂本龍一さんも苦闘した直腸がん 若者にも急増中 切らずに治す新療法
【USA発 日本人スーパードクター これが最新がん治療】がん治療の最前線、米国で働く日本人医師が現場から最新の情報を届けます。「切らなくてもがんは治る」と断言する小西毅(こにし・つよし)医師。テキサス州ヒューストンにある米がん研究最大の拠点「MDアンダーソンがんセンター」で最先端の治療に取り組んでいます。
直腸がんだった音楽家の坂本龍一さんがお亡くなりになりました。ニューヨークを拠点に生活されていたこともあり、こちら米国でも大きく報道されました。私の専門は直腸がんですので、その深刻さは分かります。坂本さんの訃報で直腸がんに関心が集まり、怖い病気だと改めて認識された日本の皆さんも多いのではないでしょうか。
実は先日、私の外来に、おなかに赤ちゃんがいる30代の若い米国人女性が直腸がんで紹介されてきました。MRIでは進行した直腸がんのすぐ隣に、子宮に入った大きな赤ちゃんが写っています。
「先生、この子と私を助けてください!」
私はすぐに腫瘍内科、放射線治療科、婦人科の医師たちとスペシャルチームを組んで、赤ちゃんを宿した状態で影響の出にくい抗がん剤やさまざまな治療を駆使。最終的に赤ちゃんも助け、がんも無事に取り除くことができました。
この女性のように、直腸がんは若い人にも起こります。実際に2017年には、米国の超一流学会誌「JNCI」に「若い働き盛りの大腸がんが急速に増えている」というショッキングな論文が掲載されています。
米国では55歳未満の若い人の大腸がんが20年間で倍増し、今や大腸がん全体の約3割を占めます。1990年代生まれの成人は、50年代生まれよりも約4倍多く直腸がんにかかります。これは米国だけでなく、日本も含めた全世界で見られる傾向です。
日本人の2人に1人が生涯に一度はがんにかかる時代。その中でも大腸がんは、肺がんや胃がんと並んで日本のがん死亡数のトップ3に入ります。大腸がんが年寄りの病気だった時代は過去のもの。今や働き盛りの若い世代にも身近な病気です。
若い患者さんの大腸がんを治療するには、高齢者と異なる特別な配慮が必要です。働き盛りでローンもあり、治療の副作用で仕事ができなくなれば生活できません。性的にアクティブな年代のため、手術で性機能が障害されるとパートナーとの関係がうまくいかなくなり、米国では離婚につながります。若い女性では治療後の妊娠、出産の可能性を残すことも大事です。これから先何十年も生きていくことを前提として、生活の質を落とさない治療が求められます。
私は日本で20年以上、外科医として大腸がん治療の最前線に携わった後、ヒューストンにある全米最大のがんセンターに異動し治療にあたっています。日本と米国の大腸がん治療は大きな違いがたくさんあります。特に大きく異なるのが、大腸がんの約3分の1を占める直腸がんの治療です。「手術で切らなくても直腸がんが治る時代」と聞いて、皆さんは信じられるでしょうか?米国やヨーロッパでは、もうそんな治療が当たり前になりつつあります。
手術の技術が高い日本では、リンパ流に沿ったがんの広がり(リンパ節転移)を考慮して、広い範囲を切り取る拡大手術で直腸がんを治します。一方、欧米では、手術前に抗がん剤や放射線治療を駆使して、直腸がんを小さくしてから手術で切り取る「集学的治療」が一般的で、今や日本と同等以上の成績が報告されています。この集学的治療の良いところは、約半分近くの患者さんで抗がん剤や放射線により腫瘍が完全に消えてしまい、手術をしなくてもがんが治ってしまうことです。がんが消えたら手術せずに経過観察する「Watch&Wait療法」は、手術で失われるかもしれない生活の質を高く保ったままがんを治すことができます。
「よその病院では人工肛門の手術が必要と言われたのに、先生のおかげでがんが消えて手術も人工肛門もしなくて済みました」
「手術したら性機能がなくなるかもしれないと言われたのに、先生のおかげで手術せずにがんが消えて、以前通りの性生活で子供も授かりました」
若い働き盛りの患者さんからこのような声を聞くと、生活の質を保つことに主眼を置いたWatch&Wait療法の素晴らしさを肌で感じます。欧米では今や当たり前の日常診療ですが、日本ではまだ一部の施設を除いて一般には行われていません。若い世代のがん治療や、手術しないWatch&Wait療法。このような生活の質をより重視するがん治療が米国でどんどん進んだ背景には、患者さんの声が反映されやすい医療システムがあります。日本でも、患者さんと医師、学会が一体となって、このような治療の普及に取り組むことが重要です。次回は、Watch&Wait療法について、さらに詳しく解説します。
◇小西 毅(こにし・つよし)1997年、東京大学医学部卒。東大腫瘍外科、がん研有明病院大腸外科を経て、2020年から米ヒューストンのMDアンダーソンがんセンターに勤務し、大腸がん手術の世界的第一人者として活躍。大腸がんの腹腔鏡(ふくくうきょう)・ロボット手術が専門で、特に高難度な直腸がん手術、骨盤郭清手術で世界的評価が高い。19、22年に米国大腸外科学会Barton Hoexter MD Award受賞。ほか学会受賞歴多数。
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