西島秀俊「空母いぶき」初日あいさつで緊張「こんばんは」 原作者からの手紙に感激

[ 2019年5月24日 17:50 ]

映画「空母いぶき」の初日舞台あいさつに出席した(左から)若松節朗監督、市原隼人、本田翼、西島秀俊、佐々木蔵之介、藤竜也、深川麻衣
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 俳優の西島秀俊(48)らが24日、都内で行われた映画「空母いぶき」(監督若松節朗)の初日舞台あいさつに出席した。主演でいぶきの艦長・秋津竜太1佐役を演じた西島は、緊張のあまり午後3時の開始にも関わらず「こんばんは」とあいさつするというハプニング。一気に緊張がほぐれて、「この傑作漫画を実写化するということでイン前、撮影中も非常に緊張していました。スタッフ、キャストが毎日毎日魂を込めて撮影をしました。緊張してこんばんはと言ってしまいましたが、本当にうれしく思っています」と微笑んだ。いぶきの副長・新波歳也2佐役の佐々木蔵之介(51)も、西島にならい「こんばんは」とあいさつをしてボケると、西島が大爆笑して、会場も笑いに包まれた。

 西島、佐々木と対峙する群司令・湧井継治役を演じた藤竜也(77)は現場での2人を「初日のワンカットから、撮影が始まってから1カ月くらいの密度の深さ、テンション、緊張感…。完璧でしたね」と絶賛し、緊迫した撮影の雰囲気を振り返った。西島は「自衛官の皆さんにたくさんお話を聞くことができて、事前の準備ができた」とし、「護衛艦にも乗せていただき、作品のために力を尽くしていただいた」と感謝を述べた。

 この日のイベントのために原作者のかわぐちかいじ氏から、以下のメッセージが寄せられ、MCが代読した。

「『空母いぶき』を実写映画として何としても完成させるという製作陣の意思は、自衛隊を“国防”という本来の任務で、日本で初めて描くんだという強い思いだったと想像します。映像にみなぎる緊迫感は『国防』という重要な問題を正面から描いている迫力です。原作者としてその映像に接することができ、これ以上の本望はありません。製作に関わったスタッフの皆様、俳優の皆様、本当にご苦労様でした。そして、ありがとうございました」

 西島はかわぐち氏のメッセージに「感激しました。ほんとにうれしいです」と喜びの表情を浮かべた。スケールが大きくテーマが深い原作は、実写化が困難と言われていたこともあり、「企画の段階から相当高いハードルがたくさんあったと思います。その中でこの映画が完成して、お手紙もいただいて、皆さんにも見ていただいて感無量です。ありがとうございます」と感激。

 最後に登壇者からそれぞれの作品に対する熱い思いが語られた。若松監督は「戦争という材料借りているんですけど、その先に見据えるものは平和。平和をみんなで考えていきたいという思いで作りました」とし、「こういう映画なので多くの人に見てきただいというのが本音です」と話した。アルバトロス隊隊長・迫水洋平役の市原隼人(32)は「自分の周りで窮地に立たされている方がいたら、その方が赤の他人でも、優しくしたり、助ける最初の一歩を踏み出せるかどうかってことを考えさせられた。人種も国も超えて、支えあえるような未来になってほしいと感じました」と熱い気持ちを述べた。

 「当たり前の日常を守ってくれている方がいるっていうそれだけで自分の日々が前向きになれるようなそんな気持ちになりました」とネットニュースのディレクター・本多裕子役の本田翼(26)。佐々木は「この映画に参加するときにひるみました。怖いなと思いましたが、きょう初日を迎えることができて、この船に乗ってよかったなと感謝していますし、誇りに思っています」と力強く語った。

 最後に西島は「ぜひ、映画館を出て平和な町を見て、あらためて平和の大切さ、かけがえのなさを感じてもらえたらうれしいです。できたら自分の大切な人に連絡をしていただいて、平和を一緒に感じていただけたら」と締めくくった。

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2019年5月24日のニュース