ガガ、パフォーマンスに“反トランプ”メッセージ込めた

[ 2017年2月7日 05:30 ]

スーパーボウルのハーフタイムショーで宙づりになって歌うレディー・ガガ(AP)
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 米プロフットボール、NFLの王者を決める「第51回スーパーボウル」が5日、テキサス州ヒューストンで行われ、歌手のレディー・ガガ(30)がハーフタイムショーに登場。トランプ大統領への批判メッセージをしのばせるようなパフォーマンスで話題を呼んだ。

 スタジアム最上部(高さ79メートル)から、宙返りして地上に降りるド派手なワイヤアクション、ヒット曲の数々を歌った圧巻のステージ。そして明確な言葉こそないが、新政権への反抗と取れる訴えが観客の心を震わせた。

 冒頭で歌ったのは「ゴッド・ブレス・アメリカ」。そして米国の公式行事などで暗唱される「忠誠の誓い」の一部を7万人の観客に伝えた。「私たちは神の下にある一つの国家。自由と正義の名において、全ての人を分裂させることはできない」との一節。移民や格差問題で強硬姿勢を示し、国民の分断を招きかねないとされるトランプ氏への批判のようだった。ステージで歌ったヒット曲「ボーン・ディス・ウエイ」の「ゲイでもストレートでもバイでもレズでも間違ってない」という歌詞も同性婚に否定的なトランプ氏に向けられていたようだった。

 ガガはトランプ氏に批判的なことで知られる。大統領選直後にはニューヨークのトランプタワー前で「Love trumps hate(愛は憎しみに勝る)」と書いたボードを掲げ、話題になった。

 ガガの明確な反対声明を期待した人たちからは、この日のステージに「失望した」との声もあった。だが、ハーフタイムショーでは政治的な主張を禁じられている。トランプ氏への批判メッセージを感じ取った人たちは高く評価しており、「どんな政治的声明より、彼女の気持ちを雄弁に物語っていた」と評するメディアもあった。

 トランプ氏は試合の感想を「なんて逆転劇だ、ペイトリオッツが勝った」などとツイートしたが、ガガのステージはどんな気持ちで見ていたのだろうか。

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