日中国交正常化45周年で3月に歌舞伎の北京公演 芝翫「いつかは定番になれば」

[ 2017年2月7日 16:20 ]

「松竹歌舞伎」北京公演の記者発表に出席した(左から)片岡孝太郎、中村芝翫、中村鴈治郎
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 日中国交正常化45周年記念事業として松竹大歌舞伎の北京公演が3月18〜20日に行われることになり、出演する中村鴈治郎(58)、中村芝翫(51)、片岡孝太郎(49)が7日、都内で会見した。

 3日間で5公演を行い、演目は「義経千本桜 鳥居前」、「玩辞楼十二曲の内 恋飛脚大和往来 封印切」、「藤娘」の3本。2007年の35周年記念事業でも、父の坂田藤十郎(85)らとともに中国4都市で公演した鴈治郎は、「“封印切”は見た目ではなく、ドラマのある芝居。心中に進む話なので、男女の純愛と思って受け止めてもらえればうれしい。日本人の心を感じていただきたい」と意欲を語った。

 八代目を襲名したばかりの芝翫は、父の七代目芝翫さんが日中文化交流協会の副会長を務めていたことを明かし、「中国の方にごあいさつをしてこいというメッセージがあるのだと思う」と感慨深げ。「鳥居前」で佐藤忠信を演じる予定で、「荒事のだいご味があって、忠信は大好きな役。中国は文化、芸術において最高の国なので、律しなければいけないし、いつかは隔年に1カ月くらい公演できる定番になれば」と壮大な夢を語った。

 孝太郎は女形の舞踊「藤娘」を披露。「京劇に負けないよう、少しでお素敵な舞踊ができれば。踊りは基本中の基本なので、日本の美を見せたい」と意気込んだ。

 会場は15年にオープンしたばかりの北京天橋芸術中心。同事業の第1弾プロジェクトでもあり、鴈治郎は「歌舞伎は文化交流としての大事な面を持っている。日中の関係がより良好になるための、よい先駆けになる公演にしたい」と話していた。

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2017年2月7日のニュース