月9「カインとアベル」 数字で苦戦も視聴者は「これからどう爆発するのか期待」

[ 2016年10月31日 18:10 ]

 17日にスタートした、フジテレビの新月9ドラマ「カインとアベル」。初回視聴率は8・8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と過去最低を記録、第2話も8・6%だった。ただ視聴者からの声は、“これからの展開”に期待、というものが少なくない。

 旧約聖書「創世記」をモチーフとした兄弟間の葛藤を描いた物語で、主人公の兄の恋人を好きになってしまうという恋愛も描かれる。「カインとアベル」という抽象的なタイトルや、名家のお屋敷に住む主人公、荘厳なクラシック音楽が流れるオープニングなど、これまでの月9とは雰囲気が全く異なる作品となっている。

 データニュース社(東京)が行なっているテレビ視聴アンケート「テレビウォッチャー」(対象3000人)によると、視聴者の満足度は初回3・32から第2話は3・48(5段階評価)と上昇傾向にある。今期同じく恋愛要素を含んだドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS)の初回3・74、「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」(日本テレビ)の3・73と差とまだ差がある。「カインとアベル」に比べ、この2作品が「テンポが良くて会話も面白くて楽しい」という、視聴者共通の特徴があるのに対し、月9は「始まったばかりで面白さがまだわからない」(60歳女性)、「まだ盛り上がっていない」(40歳男性)など、“スロースターター”との認識。エンジンがかかれば…、という見方をしている視聴者もいる。

 「ありきたりの月9ではなく続きが楽しみ」(50歳女性)、「久しぶりに面白い月9だと思った」(39歳女性)といった、これまでとは違った雰囲気に好印象の視聴者も多く、「全体的に抑えた感じで、これからどう爆発していくのか期待」(48歳女性)、「兄弟の確執を描いていくのだろうけど、いい人そうな兄の豹変を期待(54歳女性)」と、今後の展開次第で話題のドラマになる可能性は十分ある。

 今回はこれまでにないクラシカルな雰囲気の愛憎劇で新しい恋愛ドラマへの挑戦。新しいことを始めれば、受け入れてもらうのに時間はかかる。月9の挑戦を視聴者は見守っている。

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2016年10月31日のニュース