演出家の蜷川幸雄さん死去 死因は肺炎による多臓器不全 現場復帰叶わず

[ 2016年5月12日 18:50 ]

演出家の蜷川幸雄さん

 日本を代表する演出家の蜷川幸雄(にながわ・ゆきお)さんが12日午後1時25分、肺炎による多臓器不全のため亡くなった。80歳。埼玉県川口市出身。

 所属事務所などがファクスで発表した。葬儀・告別式は16日正午から東京都港区南青山2の33の20、青山葬儀所で。喪主は妻宏子(ひろこ)さん。

 蜷川さんは昨年12月中旬に体調を崩し、軽度の肺炎と診断されて入院。1月から蜷川さんの半生をモチーフにした舞台「蜷の綿」(2月、彩の国さいたま芸術劇場)の稽古に入る予定だったが、体力が十分に回復せず、延期。

 延期決定の際、蜷川さんは「50歳離れた藤田貴大さんが時間をかけて、ぼくのことを戯曲に書き上げてくれました。恥ずかしい気持ちはあるのですが、とても面白いので、演出しようと決意していただけに、悔しい気持ちでいっぱいです。早く回復して劇場に戻ります」とコメント。

 書面によると「現場に復帰しようという強い意思のもと、治療、リハビリをしておりました」という。

 蜷川さんは今月25日に開幕する彩の国シェイクスピア・シリーズ第32弾「尺には尺を」(彩の国さいたま芸術劇場)、V6の森田剛(37)宮沢りえ(43)が出演する8月「ビニールの城」(東京・シアターコクーン)の演出にクレジットされていた。

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