日本ハム・新庄監督 就任3年目で初の開幕カード勝ち越し!ロッテに逆転勝利 喜び叫んで「喉、痛った…」

[ 2024年3月31日 19:53 ]

<ロ・日>勝利し、ファンに手を振る新庄監督(手前)(撮影・木村 揚輔)  
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 今年はひと味違う。日本ハムは31日、ロッテ戦に勝利し、開幕3連戦は2勝1敗で新庄剛志監督(52)にとって就任3年目で初の開幕カード勝ち越しを決めた。9回に水野達稀内野手(23)の決勝右前適時打など2点を奪って一気に逆転に成功。2年連続最下位から巻き返しに向け、上々の24年シーズンのスタートを切った。

  喜びすぎた。試合直後の新庄監督はなぜか、咳き込みながら取材スペースに姿を現した。理由は9回の逆転劇の際に、ベンチで叫びすぎたからだった。

 「喉、痛った…。“うおー”って言って一発でいった(喉を痛めた)。諦めない野球、素晴らしかったですね。ゲホッゲホッ…」

 無理もない。チームとして4年ぶり、新庄監督にとっては初の開幕カード勝ち越しだ。指揮官の記念の勝利をプレゼントしたのは3年目の水野。9回に田宮の適時三塁打で同点とし、なお1死三塁。守護神・益田のスライダーをしぶとく右前に運ぶ決勝打を放った。

 プロ初の3安打で「ああいう場面で(安打が)出たのは自信になるし、良い流れになりそう」と笑顔。開幕3連戦にいずれもスタメンで11打数5安打、打率・455とレギュラー獲りへアピール。2軍スタートの春季キャンプからはい上がってきた男に、指揮官も「打球の質が美しい」と目を細める。

 相手先発は豪腕・佐々木。1得点しか奪えなかったが、各打者が粘って5回までに95球を投げさせてマウンドから引きずり下ろした。指揮官の狙いもズバリ当たった。佐々木対策として細川を「9番・二塁」でスタメン起用。昨春キャンプの練習試合で佐々木から中前打を放ち「イメージが凄くあった」との理由からだった。

 そして、今季初打席の3回は7球粘って中前打。5回無死一塁ではエンドランで右前打を放ってその後の得点を演出。2安打と“朗希キラー”ぶりを発揮した。前日にスタメンを告げられ、宿舎のベッドでバットを抱きしめながら寝た細川は「いいイメージを持っていたのもあるし、初打席で安打を打ちたい思いもあった。一緒に寝たバットで打てたので良かった」と笑った。

 昨季は31試合で1点差負けを喫して2年連続最下位に沈んだが、逆に1点差勝ちで再び貯金1とし、新庄監督は「(自分がチームを)変えたんですよ」とにやり。確実に、粘り強さを増した。この勢いで、2日から楽天と戦う本拠地に帰還する。
(田中 健人)

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