オリックス 中嶋監督の秘蔵っ子、エスピノーザが初登板初先発初勝利「勝利を届けることができて良かった」

[ 2024年3月31日 05:00 ]

パ・リーグ   オリックス2ー0ソフトバンク ( 2024年3月30日    京セラD )

<オ・ソ>活躍した(左から)セデーニョ、エスピノーザ、マチャドは笑顔(撮影・井垣 忠夫)
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 海を越えてやってきた中嶋監督の秘蔵っ子が、オリックスに24年初勝利をもたらした。新助っ人右腕・エスピノーザが、6回2安打無失点の好投。来日初先発初勝利の喜びに浸った。

 「チーム、自分にとっても初勝利。その勝利を監督に対しても届けることができて良かった」

 初回から2四球で1死一、二塁を背負った後、本領を発揮した。前夜に決勝本塁打の4番・山川を156キロツーシームで詰まらせて二ゴロ併殺。4回無死一塁でも同じツーシームで三ゴロ併殺に仕留めた。「(山川は)相手チームの中で一番いい打者と事前に知っていたので。森さんと話した部分と照らし合わせながら、抑えることができた」。主砲を封じてリズムに乗った。

 「持ち味のボールでダブルプレーというのが良かったところ」と称賛した中嶋監督とは、指揮官が日本ハムGM特別補佐時代の16、17年にパドレスへコーチ留学した際に指導を受けた時からの間柄。春季キャンプでは同じくパ軍傘下時代から目をかけられていた中垣巡回ヘッドコーチと、当時教え込まれた体の使い方を再確認し、投球時の右足の使い方を入念に指導された。「本当に家族がそばにいるような感覚。昔から知っている方がここにいるのは、もの凄く心強い」。“ファミリー”の支えを受けて異国の地で花を咲かせようと取り組む右腕。決勝弾のセデーニョ、中継ぎで1回零封のマチャドとのベネズエラ出身トリオで共演し、27日が誕生日だった監督に55歳初白星を贈った。

 17年のMLB公式サイトの有望株ランキングで19位に入るなど将来を嘱望されながら、2度の右肘じん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を余儀なくされた苦労人でもある。「ウイニングボールは自分のお母さんにあげたい」。日本に来て大好物となったラーメンを「この後食べたい」と笑った背番号00が、リーグ4連覇に欠かせない戦力となる。(阪井 日向)

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