南部高竜神分校が敗れ4強入りならず 野球部員は龍神村の「希望の星」

[ 2023年7月23日 21:31 ]

第105回全国高校野球選手権和歌山大会準々決勝   南部竜神7―16和歌山北 ( 2023年7月23日    紀三井寺 )

<南部竜神・和歌山北>整列する南部竜神
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 10年ぶりに8強入りした南部高竜神分校は、和歌山北に7回コールドで敗れた。上村凌賀主将(3年)は「失策が多かったことが痛かった」と悔やんだ。

 人口約2800人の龍神村に、感動を与えた夏だった。全校生徒23人。野球部員もマネジャー、サポートメンバー各1人を含んでも12人と少数ながら19日の3回戦で古豪・箕島を5―4で撃破し、8強に駒を進めた。この日は村民約300人が応援に駆けつけ、後援会会長の鈴木直孝さん(76)は「結果がわかっているのに箕島戦を録画で見返している。感動して涙を流した村民もいた。野球部は村にとって、希望の星です」と健闘を称えた。

 学校は村で秋に行われる翔龍祭で、模擬店や舞台発表を行うなど、村との関わりは深い。それだけに、今年の8強入りは村民にとって“孫″が活躍しているような感覚だった。内川さやか校長は「生徒たちは本当に素直で、純朴な子たち。村を背負って、部活動を頑張ろうとしてくれている」と誇らしげだった。

 主将は「グラウンドに来て感謝を伝えてくださった方もいた。応援されていると実感した期間だった」村一丸で戦った夏は終わりを告げたが、村民の心には残り続ける。(松本 航亮)

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