阪神・岡田監督、後半戦イライラ黒星発進 「びっくりしたわ!」攻守にミス連発で2位・広島とついに0差

[ 2023年7月23日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神3―6ヤクルト ( 2023年7月22日    神宮 )

<ヤ・神>9回1死一、二塁、梅野の右前打で三塁でストップした大山(右)を厳しい表情で見つめる岡田監督(左)(撮影・北條 貴史)
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 プロ野球は22日にセ・パ両リーグで後半戦が始まり、阪神はヤクルトに競り負けて2位・広島にゲーム差なしの勝率3厘差に迫られた。9回の攻撃では大山悠輔内野手(28)が走塁判断を誤り、前半戦の挽回を期待した青柳晃洋投手(29)は自らの失策も絡んだ5回5失点で4敗目。岡田彰布監督(65)は攻守両面で出たミスを厳しく指摘した。

 勝負を期す後半戦の幕開けで目を疑うような光景が繰り広げられた。3点を追う9回1死一、二塁の好機で梅野の一打は右翼後方へ。背走で捕球を試みた丸山の頭上をわずかに越えて、白球はフェンスに跳ね返り芝を転々とした。二塁走者・大山は悠々生還――と思いきや、タッチアップに動いてスタートが遅れたことで三塁止まり。反撃の1点は入らず、1死満塁から投入した原口、渡辺諒の代打陣には余計な重圧がかかったのか、連続凡退に終わった。

 「3点差で一、二塁でタッチアップ、初めて見たわ。びっくりしたわ、俺。1点差やったら、タッチアップやん。状況なんよな。ベンチから、いちいち言われへんやろ。3点差でタッチアップしてどないすんの。ハーフウェイやろ。おい、何してんのって思った」

 岡田監督は状況判断の誤りを責め立てた。仮に2点差に迫り、なお1死二、三塁になっていたら…。「そんなん全然違うよ。同点には追い付いとるよ」。勝てたかもしれない可能性をミスで消してしまったことに怒りが収まらない。

 矛先は当然、後半戦の開幕を任せながら5回5失点(自責4)で期待を裏切った青柳にも向いた。初回無死一塁ではカウント1―2から4球目を投げる前に入れた一塁けん制がそれ、一塁走者・山崎をみすみす三塁まで進めた。1死後に宮本、2死後にサンタナに適時打を浴びて2失点。今季9度目の先発にして初回失点は5度を数えた。5回無死一塁では三塁手と捕手の間に決められた犠打でベースカバーを怠り、がら空きにした三塁を奪われた。2死から村上に被弾して致命的な失点。「僕のミスから。僕が悪い」とうなだれた。

 岡田監督も嘆いた。「0点(で終わっている)やんか。何であんなけん制を投げるんやろ。(不調時に)逆戻りやなあ」。ベースカバーの怠慢についても「ボケーッとしとんやろ」とぶった切る始末だ。投打の柱として期待する2人の失態。「首位にいてるチームが、こんな貯金つくってるチームが、まだそんなことするんやもんな」。23日は首位陥落の危機。必勝で瓦解(がかい)を止めないといけない。(八木 勇磨)

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