巨人 両リーグ最速10敗 75年以来48年ぶり屈辱…再び最下位転落

[ 2023年4月17日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人5-7中日 ( 2023年4月16日    バンテリンD )

<中・巨>2回、適時内野安打を放った石川昂(左)と交錯してミットを弾き飛ばされる中田翔(撮影・尾崎 有希)
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 開幕から波に乗れない巨人は中日に敗れ、日本ハムと並んで両リーグ最速10敗。長嶋第1次政権初年度で、球団史上唯一の最下位だった75年以来48年ぶりの屈辱だ。原監督が「やっぱり重いね」としたのは先発・赤星の背信投球だった。

 初回に3本の適時打などで4点を失うと、2回にも失点。3回の打席で代打を送られ、2回5失点KOとなった。前回9日の広島戦も4回4失点。2戦連続で試合をつくれず、指揮官は「少し、矯正、調整というものになるでしょう」と2軍降格を決めた。「なんとなく自信なさげに放っている。スターターというのは“自分が投げなきゃ野球は始まんねえんだぞ”というぐらいのずうずうしさがないと。彼はとても性格のいい、素晴らしい青年ではあるけれど、やっぱり何かが必要でしょうね」。改善点を突きつけた。2番手で2回2/3を2失点だった代木が、代役として23日のヤクルト戦(神宮)で初先発の見込みだ。

 一方で、打線には上昇気配もある。不振で前日の2番から6番に降格した丸が、今季初の2安打。丸が二塁打を放った2回は続く今季初スタメンの7番・ウォーカーが1号2ランした。また、攻撃時のアドバイスなどを円滑に行うため、三塁ベースコーチだった亀井打撃コーチと川相総合コーチが交代。大久保打撃チーフコーチとともに亀井コーチをベンチに置くなど、首脳陣のてこ入れも敢行し、原監督は打線について「徐々にというね」とした。

 だが4カード連続の負け越しで、1日で最下位に転落。厳しい戦いはまだ続く。(花里 雄太)

 ≪原政権下ワースト≫巨人が日本ハムと並び両リーグ最速の10敗目。巨人のリーグ最速10敗は18年以来5度目だが両リーグ最速は75年に次ぎ48年ぶり2度目の屈辱。また、原政権下のリーグ最速10敗は初めて。15試合目での10敗は同政権下では08年の16試合目(5勝10敗1分け)より1試合早いワーストペース。

 ▽75年の巨人最下位 前年現役引退した長嶋茂雄氏が監督に就任。「クリーン・ベースボール」を掲げたが、主砲・王が故障で出遅れ、開幕から苦戦した。4月12日に最下位に転落すると、9月には当時の球団ワースト記録となる11連敗を喫するなど、最後まで歯車がかみ合わず、10月10日に史上初の最下位が決定した。最終成績は47勝76敗7分けで、優勝した広島とは27ゲーム差。球団史上唯一の最下位シーズンとなった。

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