西武もノーノー交代 6回91球エンス「満足しているよ」 阪神に続き今季トレンド?

[ 2023年4月17日 05:30 ]

パ・リーグ   西武6-2日本ハム ( 2023年4月16日    エスコンF )

<日・西>力投する先発のエンス(撮影・高橋 茂夫)
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 ベンチを出た西武・松井監督が、交代を告げた。ざわめく敵地・エスコン。ビジョンの日本ハムの安打数は0のまま。7回のマウンドに、無安打投球だったエンスの姿はなかった。

 「高校の時の1安打が一番、ノーヒットノーランに近かった。あそこでの交代は満足しているよ」

 5回1死まで完全投球。そこから四球、死球でピンチも、上川畑を一ゴロ併殺打に斬った。6回も3者凡退で6回ノーヒット。球数が91球となり指揮官は「6回ぐらいと考えていた」と降板を決断した。

 12日には阪神・村上が巨人戦で7回完全投球で降板。13日は同僚の今井がロッテ戦で8回1死まで、14日はロッテ・佐々木朗がオリックス戦で5回0/3まで無安打投球を展開した。大記録を予感させる快投の連続。エンスは「村上は知らなかったが、今井の投球は見たし、モチベーションも上がるし、相乗効果になっている」と笑った。

 初回2死からは7者連続三振。90年の潮崎哲也、96年の西口文也の8個に続き、球団3位の連続奪三振記録となった。「シンプルにゾーンに投げることだけを意識した。キャリアの中でこれが一番長かったと思う」。最大の武器は今季まだ安打されていないカットボールだが、投球割合は昨年の33・4%から21・6%に減らし、スライダーを1・6%から10・4%に増やした。同系統の球種を効果的に織り交ぜ、目線をずらすことに成功した。

 今季初勝利で日本ハム戦は昨年から無傷の4連勝。昨年リーグ1位だったチーム防御率は2・18と、野手に故障が続くチームは守り勝つ野球で単独2位に浮上した。(福井 亮太)

 ≪今季先発投手で5イニング以上無安打6人目≫エンス(西)が6回無安打の好投。救援陣が安打を許し、21年ソフトバンク以来の継投ノーヒットノーランとはならなかったが勝利に貢献した。今季先発投手が5イニング以上を無安打に抑えるのは12日の巨人戦で7回完全の村上(神)、13日のロッテ戦で7回1/3まで無安打の今井(西)らに続く6人目。今季の12球団の通算打率は.230。昨季の.240を下回っており投高打低の状況が続く。昨季は完全試合の佐々木朗を含めプロ野球タイとなる5人のノーヒッターが誕生。ノーヒットノーランはここまで通算87人が98度達成。今季中に99、100度目の達成の可能性は十分だ。

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