ソフトB・藤井 モイネロカーブだ!先発転向へ新球習得 「打者がのけぞる感じがある。それが欲しい」

[ 2023年1月10日 05:00 ]

坂道ダッシュを終え、絵馬の前で写真を取る(前列左から)ソフトバンク・藤井、育成の佐藤、(後列左から)板東、和田(撮影・中村 達也)
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 ソフトバンクの藤井皓哉(26)は9日、師匠の和田毅(41)、板東湧梧投手(27)らと長崎市内で行う合同自主トレを公開した。入団2年目の今季から先発に転向する藤井は、守護神リバン・モイネロ投手(27)が駆使するカーブ習得を目指していることを明かした。師匠の和田が掲げる「3人で合計30勝以上」へ向けて、新たな武器を手に入れる。

 藤井は初めての“和田塾”で極限まで肉体を追い込むのと同時にある“金棒”の習得を狙っていた。先発でやり抜くポイントを聞かれると、即答した。

 「自分の中ではカーブです。昨年、カーブは一球も投げていない。先発をやる上で必要となってくる。モイネロのようなカーブを投げたいと思います」

 昨季は主に8回が藤井で、9回モイネロが勝ちパターンだった。右腕は、広島を戦力外後に独立リーグを経て育成契約。昨季支配下となり、いきなり55試合に登板。5勝1敗、3セーブ、22ホールド、81三振、防御率1・12。NPB復帰後、すぐにブレークした。

 持ち球は直球、スライダー、カーブ、フォーク。落差抜群なフォークを決め球としてきた。ただ昨季までの短い投球回ではなく、先発はゲームメークが重要。変化、緩急を付ける上ではモイネロのカーブが最適とみた。

 「打者がのけぞる感じがある。それが欲しい。投げてみて感覚を信じ、理想を目指す」

 2人はともに直球の最速は150キロ台後半を叩き出す剛腕。モイネロは加えて魔球と呼べる落差のあるカーブを操る。シーズン中に本人に投げ方を聞いたが、理解できなかったという。「難しかった。モイネロから聞いたことも、頭の片隅に入れて。いつか分かるかもしれない。(精度は)まだこれから」

 この日、今年初めてブルペン入り。捕手を立たせて直球のみ30球を投じた。カーブの試行錯誤だけでなく、和田にも鍛えられている。「和田さんは体幹中と走る姿が若々しい。走る量も体幹、ご飯の量が違うし、きつい。1度の(食事)量が多くて、一気に2キロ増えていた。その分、動けば増えない。やらないといけない」。その言葉からも、自主トレの充実ぶりが伝わる。

 大きく曲がれば“藤井に金棒”だ。和田のもとで己を磨く日々を続けつつ、“新手”開発にも余念はない。(井上 満夫)

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