県立高・光、山口対決制し初の選抜出場確実に 94年夏の甲子園で記憶に残る選手宣誓

[ 2022年11月6日 06:00 ]

秋季高校野球中国大会準決勝   光2─1高川学園 ( 2022年11月5日    ぶんちゃんしまなみ )

<光・高川学園>決勝進出を決め喜ぶ光ナイン
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 中国大会は、ぶんちゃんしまなみ(広島県尾道市)で準決勝2試合が行われた。山口対決となった一戦は光が高川学園に2―1で勝利し、初のセンバツ出場を確実にした。先発した1メートル81の長身右腕、升田早人投手(2年)が4安打1失点で完投。6日の決勝で広陵と対戦する。

 県立高校の光が尾道で輝いた。9回2死一塁。捕手の福原将斗(まさと、1年)が相手の二盗を阻止すると、エースの升田は力強くガッツポーズで喜んだ。

 今夏の山口大会は初戦敗退。秋に山口3位で挑んだ大会で、1回戦で今夏の甲子園に出場した浜田(島根)、準々決勝で創志学園(岡山)、準決勝で山口1位の高川学園を撃破して初のセンバツ出場を確実にし、升田は「素直にうれしい。まさか行けるとは…」と感慨に浸った。

 升田は昨秋から背番号1を背負う最速141キロ右腕。初回から「自信がある」と話す直球を中心に2回に安打は許したが、それ以外は危なげないピッチングで6回まで1安打無失点に抑える好投。7回に先制を許したが、二盗を阻止してピンチをしのぐと終盤も粘り切った。 

 夏は93年、94年と2度の甲子園出場がある。94年の杉村衡作主将による「野球を愛する私たちは、あこがれの甲子園球場から全国の仲間にメッセージを送ります」という選手宣誓が高校野球ファンには有名だ。今夏は初戦敗退だったが、今秋に向けて「攻めたエラーは仕方ない」など、練習から高い意識で取り組んできたという。この日も無失策と守備からリズムをつくった。

 決勝は大会連覇を狙う広陵(広島)に挑む。升田は「攻める気持ちを忘れずに戦いたい」と誓った。(杉浦 友樹)

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2022年11月6日のニュース