大阪桐蔭のプロ注目エース・前田 志願先発で3安打完封!PL学園以来28年ぶり連覇導いた

[ 2022年11月6日 06:00 ]

秋季高校野球近畿大会決勝   大阪桐蔭1─0報徳学園 ( 2022年11月5日    紀三井寺 )

<大阪桐蔭・報徳学園>完封勝利を挙げた大阪桐蔭・前田(撮影・成瀬 徹)
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 近畿大会は決勝が行われ、大阪桐蔭(大阪1位)が報徳学園(兵庫1位)を破って2年連続5度目の優勝を飾り、明治神宮大会(18日から6日間、神宮球場)への出場を決めた。来秋ドラフト上位候補左腕の前田悠伍投手(2年)が3安打完封。93、94年のPL学園以来28年ぶり5校目の快挙の原動力となった。

 圧巻の投球を見せつけた。エースで主将の大阪桐蔭・前田は、連覇へ向けて淡々と腕を振り続けた。

 「なんとしてでも、勝つことを目標に臨んだ。1点差だったのでより一層、気持ちを入れて投げてました」

 この日は最速144キロを計測した直球を軸に、相手打線をねじ伏せた。計122球で9三振を奪い、残塁13で1得点と苦しんだ打線をカバー。視察したオリックスの谷口悦司スカウトからも「初回だけ少し荒れていましたけど、だんだん良くなってきた。修正力がある」と評価された。

 「今大会では助けてもらうことの方が多かった。自分が優勝に導くという強い気持ちを持って、投げさせてくださいと言いました」

 前回登板の10月30日準々決勝・彦根総合戦では立ち上がりから苦しみ4失点。完投したとはいえ、不完全燃焼に終わった。その雪辱を果たすべく「前に突っ込んでいたので、軸足に残すことを意識した」と投球フォームも修正。前日4日の練習後、西谷浩一監督に自ら先発を志願し、見事に有言実行した。

 明治神宮大会では開幕戦で東邦(東海)と対戦することが決まっている。左腕は「前のチームは優勝という形で神宮大会を終わっているので、自分たちの代でもう一度、この優勝旗を取り返す。一戦一戦、戦っていって、結果的に優勝に導けたら」と意気込んだ。(須田 麻祐子)

 ◇前田 悠伍(まえだ・ゆうご)2005年(平17)8月4日生まれ、滋賀県長浜市出身の17歳。古保利小2年から高月野球スポーツ少年団で野球を始め、6年時にオリックスJr.選出。高月中では湖北ボーイズに所属。1年時にカル・リプケン12歳以下世界少年野球日本代表として世界一を経験。大阪桐蔭では1年秋からベンチ入りし、2年春の選抜優勝、同夏の甲子園8強に貢献。同秋からエース。1メートル80、78キロ。左投げ左打ち。

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