札幌Dにヒグマが出没 17日ロッテ戦は巡回強化で実施、斜面を滑り落ちた跡も

[ 2022年9月16日 06:00 ]

ライフルを手に熊を捜索する北海道猟友会(右)
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 札幌市豊平区にある日本ハムの本拠・札幌ドームの敷地内で15日、午前7時50分に散歩中の70代男性から「札幌ドーム北ゲート付近に熊1頭が寝ていた」と110番通報があった。札幌市によると、調査の結果、敷地内に斜面をヒグマが滑り落ちた跡が確認されたという。

 札幌ドームはJR札幌駅から南東約7・5キロほどの距離にあり、住宅街も面する国道36号付近で体長約1・5メートルの熊が目撃された。北海道警はヘリコプター、札幌ドームは軽トラックで捜索を開始。ライフルを手にした猟友会のメンバー3人も出動し、現場は物々しい空気に包まれた。

 この日は札幌六大学野球の秋季リーグ戦が開催されていた。一時的な入場規制を経て、安全が確認された一部ゲートを開放して通常通り行われた。第1試合の準備中に目撃情報を伝え聞いた元巨人の星槎道都大・二宮至監督は「まさかこんなところに。さすが北海道だよ」と、驚きを隠せなかった。

 札幌市では昨年6月にも市街地にヒグマが出没し、住民ら4人を襲って射殺されている。13日夜にはドームから約3キロ離れた場所でも目撃情報があり、札幌市の熊対策調整担当係長の清尾崇氏は「札幌ドーム(敷地内)に出没したのは初めて」と、警戒を強めた。

 この日の調査でヒグマが敷地内にいないことが確認されたため、今後は巡回を強化しつつ、イベントは通常通り開催する予定。日本ハムは17日にロッテ戦が控えており、球団関係者は「札幌ドームとヒアリングし、お客さまの安全第一で実施する」と説明した。(清藤 駿太)

 ≪メネズ米国で遭遇≫米国で野生の熊を見たことがある日本ハムの新外国人メネズは、札幌ドーム敷地内での目撃情報に「子熊と母熊がいたら母熊が守ろうとして怖いけど、1頭だけなら怖くない」と話した。その上で「15年にアラスカで釣りをしている時、グリズリーという大きな熊に遭った。100メートルないくらいの距離にいて、凄く怖かった」と、熊との遭遇体験を語った。

 ≪J札幌も警戒感≫日本ハムと同様に札幌ドームを本拠としているサッカーJ1のコンサドーレ札幌の三上大勝代表取締役GMは「事実関係を含めて札幌ドームさんと情報共有させていただき、都度いろいろと判断したい」と話した。次の札幌ドームでの試合開催予定は、この日会場変更が発表された10月8日の福岡戦となっている。

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