巨人・大勢 同学年のヤクルト・村上に教えられた現在の「レベル」

[ 2022年9月16日 07:30 ]

<ヤ・巨>9回、村上(右)に3ランを打たれた大勢(撮影・尾崎 有希)
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 巨人の守護神・大勢は日頃から「見ていてワクワクするような勝負をしっかりできるように」と言う。同学年のヤクルト・村上との対決に、それを感じた。

 13日のヤクルト戦の9回に日本選手最多タイとなる55号を被弾。渾身(こんしん)の外角直球を左翼席に完璧に運ばれた。試合後は自身のインスタグラムに「えぐい(egui)」と投稿。翌日の全体練習ではその場面について「奇麗に力負けした。もっと成長しないといけないと改めて感じさせられた一球」と脱帽した。

 「悪い方で歴史に名を残しちゃった」と苦笑いも悲壮感はない。「悔しいという気持ちよりも、自分の現在地点というかレベルを再確認できた」と受け止め「真っすぐでスイングしやすい場面をつくってしまったというところが一つの反省点」と冷静に分析。「もっと強気にやるか、やられるかという気持ちでインハイとかで勝負しても面白かったんじゃないかな」とも言った。

 同学年で、球史に名を刻むスラッガーを強く意識する。コロナ感染で出場はできなかったが、球宴に選出された際には「話を聞いてみたい」と目を輝かせていた。「自分にとって目標にしている選手。年間通して成績を残している。プレッシャーの中でしっかり結果を出すところとか、全部凄い」と尊敬する。

 プライドもある。ここまで史上4人目の新人30セーブを達成するなど32セーブ。1年目ながらチームの看板選手の一人となり「ジャイアンツという歴史のあるチームのユニホームを着て試合に出ている。プライドをしっかり持って挑んでいかないと」と自覚も十分だ。今や名前がコールされるだけで球場が大きく盛り上がる。村上のホームランと同様、大勢の力強い真っすぐにも大きな魅力がある。

 「やられたままでは終われない。同じリーグにああいう選手がいるので、負けずに成長していかなければ。次はしっかり抑えられるように準備して、向かっていきたい」とリベンジに燃える大勢。力と力の真っ向勝負。想像するだけでワクワクする。(記者コラム・小野寺 大)

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