「こんな試合見せたくない」阪神・矢野監督 拙攻に拙守に嘆き節 11日にも優勝完全消滅

[ 2022年9月10日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神2-9DeNA ( 2022年9月9日    横浜 )

<D・神>9回2死満塁、山本が三振に倒れ、足早にベンチを後にする矢野監督(88)(撮影・北條 貴史)
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 阪神は9日のDeNA戦で2―9の完敗を喫し、横浜スタジアムで24年ぶりの7連敗に沈んだ。序盤は拙攻が続き、5回には拙守も絡んで一挙7失点。クライマックスシリーズ(CS)進出を争う4、5位の広島、巨人も敗れたことが救いながら、2位・DeNAには5ゲーム差。最短11日に優勝の可能性が完全消滅するだけでなく2位浮上も苦しくなった。

 最後の抵抗もむなしかった。7点を追う8、9回に2イニング連続で2死満塁まで攻めても本塁が遠い。今季最大の鬼門となっている横浜スタジアムで7連敗(2勝10敗)となり、ナイターに限れば10戦全敗で終えた。

 「もう球場とか、そんなこと言ってられへんからね。今日みたいな、こんな試合を見せたくない。この悔しさを持って、どれだけ明日やれるか…というところだと思う」

 矢野監督の言葉通り残り13試合で、CS進出争いはし烈を極めている。目の前の試合を全勝するつもりで挑むしかない。それだけに、この夜の戦いぶりが寂しく映った。

 攻撃面ではまず初回だ。制球が定まらない上茶谷を攻め、中野、糸原の連続四球と近本の右前適時打であっという間に先制した。大山の右犠飛でもう1点を追加。一気に崩せる局面でロハス・ジュニアが最悪の遊ゴロ併殺に倒れ、2点止まりに終わった。2回無死二塁、3回1死一、二塁でも無得点。4回先頭で佐藤輝が四球を選んだ後には木浪の2球目でヒットエンドランを仕掛け、上茶谷の球が外角高めに大きく外れて空振り。佐藤輝が二塁で刺されるチグハグぶりだった。

 「2、3回もチャンスをつくっていたし、初回も、もちろん2点より3点といきたかった。2、3回で最低でも1点は取っていかないと。1点でも取れれば流れが来たと思う」

 2―1の5回に藤浪が突然の乱調。2―3と逆転された後には佐野の左翼線へ高く上がった飛球をロハスが追い付きながら捕球できず、2点適時打にする拙守も出た。さらにこの回、2番手の加治屋が1死一、二塁から意表を突く重盗を決められるなど、やりたい放題にやられた。

 4位・広島、5位・巨人も敗れたため、1・5差をつけての3位は変わらない。一方で首位ヤクルトが勝ち、最短で11日に優勝の可能性が完全に消える。2位・DeNAとも5ゲーム差に拡大。このままならCSに進出したとしても、鬼門・横浜でファーストステージを戦う可能性が高い。10日のデーゲームが敵地最終戦。ナイターとは対照的にデーゲームは2戦2勝の好データが残るだけに、何とか一矢を報いたい。(山添 晴治)

 【ハマスタ10敗は初】チームは横浜スタジアムで今季10敗目(2勝)。これは98年と00年の9敗を上回る同球場の最多敗戦。勝った2試合はデーゲームで、ナイターは10戦全敗だった。6月28日からの7連敗は、最多連敗だった98年8連敗以来24年ぶりで、ワースト記録にリーチがかかった。10日は同球場でのレギュラーシーズン最終戦。午後2時開始のデーゲームで、“法則”通り勝って連敗を止めるか。

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2022年9月10日のニュース