現役ドラフトの指名方式判明 12球団がリストから指名したい選手に投票 最多得票球団に1番目指名権

[ 2022年9月10日 03:30 ]

現役ドラフトの流れ
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 移籍の活性化を目的として12月上旬に初めて開催される現役ドラフトで画期的な指名方式が導入されることが9日、分かった。12球団が指名したい選手を1人ずつ挙げ、最も得票の多い球団が1番目の指名権を獲得できるというもの。その後の指名順も他球団が欲しがる選手を多くリストアップするほど有利になる方式で、より能力の高い選手を指名対象とさせる狙いがある。

 これまでドラフト会議などの指名順はレギュラーシーズンの下位チームから順番に指名を行うウエーバー方式が主流だった。それが初の現役ドラフトでは全く異なる方式が導入される。すでに12球団と選手会で開催方式や時期について合意。各球団が2人以上の選手リストを提出し、全球団が1人ずつを獲得した時点で終了する。よって必ず12人が他球団へ移籍することになる。注目は指名順。起点となる1番目の指名権を人気投票で決めることになった。

 大きな話題を集めることになりそうな“総選挙”。各球団が指名対象として挙げた選手の中から12球団が指名したい選手に投票し、最も得票を集めた球団が1番目の指名権を得る。よって他球団が欲しがる選手をリストに挙げれば、それだけ指名順も先になる。次にポイントとなるのが指名方式。1番目の球団の後に指名できるのは人気投票2番目の球団ではなく、1番目に選手を獲られた球団になる。その後も選手を獲られた球団が順番に指名していく。

 同制度の実現に向けて尽力してきた選手会の森忠仁事務局長は「各球団からどのような選手がリストアップされるのか、というのが一番注目したいところです」と語っていたが、この方式であれば仮に1番目の指名権を逃したとしても人気の高い選手を指名リストに挙げておけば早めに選手を獲られることで指名権を得られる。重要なのは高い能力を持ちながらも埋もれている選手が、どれだけリストアップされるか。それをできるだけ実現させることにもつながる。

 5日に行われた実行委員会では、故障歴などメディカル情報の取り扱いを選手会と詰めることを確認した。開催に向けた準備は整っている。あとはどこまで実効性を持たせられるか。埋もれた選手がより多くリストアップされ、活躍の道が開けることが期待される。

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2022年9月10日のニュース