西部ガス・米沢 愛息に贈る祝福アーチ 「明日で代表を決めて早く子供を抱き上げたい」

[ 2022年9月10日 04:30 ]

第47回社会人野球日本選手権九州地区予選第2日   西部ガス8-3エナジック ( 2022年9月9日    宮崎 )

社会人野球日本選手権九州地区予選<エナジック・西部ガス>4回に先制3ランを放った米沢は本塁上で走者の(左から)八木、井手に祝福され喜ぶ
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 2回戦4試合が行われた。2年連続4回目の本大会出場を目指す西部ガスは5番の米沢健太郎(26)が4回に3ラン。2日前に誕生した第1子への祝福弾で先制し、エナジックを8―3で下した。宮崎梅田学園は2試合連続2桁安打でKMGホールディングスを下した。JR九州、日本製鉄大分も勝ち、10日はJR九州―日本製鉄大分、宮崎梅田学園―西部ガスの代表決定戦2試合が行われる。

 生まれたばかりの息子に贈る祝福アーチは4回だった。2死一、三塁、右打者・米沢の打球はホームから右へ吹く風に乗って右翼フェンス越え。「先制点を挙げられたのはもちろん子供のこともあってうれしくて」。破顔一笑でホームを踏むと男子誕生を知るナインの祝福を浴びた。

 うれしいニュースは7日、福岡から宮崎への移動日のこと。「12日が予定日だったのでまだと思っていた」。妻・侑果さん(26)が無事に男児を出産したと知った。さっそく「律」と命名。第1打席から遊撃内野安打を決めたのも高ぶる気持ちゆえだった。

 「今季前半はまったく打撃不振だった」。5~6月の都市対抗九州予選は先発を外れ出番は代打での1打席のみ。チームも本大会出場を逸した。「チームの負けと不甲斐ない自分のことも重なり悔しかった」。チーム一丸となった巻き返しで走り込みやバットの振り込みを徹底した。猛練習が功を奏し、米沢の調子も上昇。この日はクリーンアップに座り復活の一発を決めた。

 「米沢が初戦の緊張と0―0の重圧を振り払ってくれた。みんなの硬さが取れた」と香田誉士史監督も喜んだ。指揮官の称賛を浴びたヒーローは「明日(10日)で(代表を)決めて早く子供を抱き上げたい」。画像送信アプリだけで知る律くんとの初対面を心待ちした。 (中島 泉)

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2022年9月10日のニュース