広澤克実氏 阪神ドラ3桐敷、能力の高さが分かるリリースポイントの速さ 先発なら大事に使って

[ 2022年2月23日 18:00 ]

阪神の桐敷
Photo By スポニチ

 【広澤克実CHECK】ブルペンで阪神・ドラフト3位左腕・桐敷の投球を見た。初実戦だった20日の中日との練習試合では1回で打者3人を抑え、内容も良かった。今回のブルペンでは、改めてリリースポイントの速さを確認できた。

 投手を見るときに、まずチェックするのは腕の振りだ。特に球速はリリースポイントの速さで決まる。リリースの瞬間が150キロなら、最速150キロ。円運動の中で一番の速さをリリースの瞬間に出すのが理想だ。力みが入れば途中が速くなり、逆にリリースポイントの速さが弱まる。

 16人がブルペン入りした23日、リリースポイントで一番速さがあったのが馬場で、次が桐敷だった。新人でこれほどリリースの強さを持つ投手はなかなかいない。それだけで能力の高さが分かる。

 不安なのは、肩のスタミナや投げる体力。大学でどれだけ練習を積んできたのか。先発として起用するなら、今年1年は昨季のヤクルト・奥川や高橋のやり方が合っていると思う。登板ごとに登録を外し、一定の間隔を空けて無理をさせなかった。桐敷も大事に使ってほしい。それだけの人材だ。

 先発として桐敷の登板間隔を空けるなら、先発陣は6人で回らなくなる。7人目、もしくは8人目まで必要になる。幸い阪神には他にも先発枠を争っている藤浪らがいる。桐敷の登板間隔を空けることで、最初の先発6人から漏れた投手も生かすことができる。桐敷個人にとっても、投手陣全体にとっても、有効なやり方だろう。

続きを表示

2022年2月23日のニュース