日本ハム、救援一筋14年の宮西が先発 23日中日戦で1イニング限定

[ 2022年2月23日 05:30 ]

日本ハム・宮西
Photo By スポニチ

 日本ハムの新庄剛志監督(50)が就任1年目のシーズンでオープナー起用を視野に入れていることが判明した。23日の中日との練習試合(名護)でプロ1年目の08年からリリーフ一筋の中継ぎエース・宮西尚生投手(36)がオープナーとして1イニング限定で先発。武田勝投手コーチ(43)はシーズンも見据えてのテスト起用であることを明かした。

 ビッグボス流のサプライズ起用だ。中日戦の先発投手を問われた武田投手コーチは「まさかの宮西です」と明かした。プロ入りからパ・リーグ記録の14年連続50試合登板を果たしている中継ぎエースが1イニング限定のオープナーとして先発する。

 武田コーチは「いろいろなことを経験していきながら、元のポジションに収まると思うけど」と前置きしつつ「ビッグボスなのでどこも対応できるようにしておこうという話をして、(宮西本人も)理解の下、やっている」と説明した。さらにシーズンでのオープナー起用についても「もちろんあると思う。その準備だと思ってやっていこうかという話はしている」と語った。

 新庄監督はここまでの練習試合で内外野のポジションをシャッフルさせるなど、選手の起用の幅を広げるために固定観念にとらわれない起用をしてきた。一方で指揮官の専門外の投手起用に関してはここまでサプライズ起用はなかったが、先発経験のないベテラン左腕を真っさらなマウンドに立たせるという大胆采配に出る。

 昨季まで指揮した栗山前監督(現侍ジャパン監督)は19年、先発陣の駒不足を補うためにメジャーリーグの戦術をアレンジした「栗山流オープナー」として加藤や堀を起用。日本プロ野球界に新風を吹き込んだ。新庄監督が就任した今季、昨季規定投球回に到達した上沢、伊藤、加藤の3投手は開幕ローテーション入りが確実視される。しかし、メジャー通算24勝右腕・ガントら新助っ人の来日が遅れる中、残りの先発枠は流動的。先発に故障者が出たり、ローテーションの谷間など先発不足に陥った際の準備とも考えられる。

 宮西は当初、20日の楽天との練習試合で救援登板する予定だったが、雨天中止によって巡ってきたオープナー起用。岩瀬仁紀(中日)が持つプロ野球記録の15年連続50試合登板を狙う今季は、未経験の起用にも応えながら大記録達成を狙うシーズンとなるかもしれない。(東尾 洋樹)

続きを表示

2022年2月23日のニュース