広島・林 小窪コーチ&菊池涼の助言で守備に収穫「感覚が全く違った」 攻守で進化し三塁死守意欲

[ 2022年2月6日 05:30 ]

重点練習で必死の形相で送球する林(撮影・奥 調)
Photo By スポニチ

 広島・林晃汰内野手(21)が自力でホットコーナーを死守する覚悟を示した。日南キャンプ第2クール初日の5日は、午後の重点練習で小園とともに特守に参加。菊池涼の助言を得て基本練習を繰り返した。打撃練習では顔が斜めになる悪癖を必死に修正。「今季は実力で試合に出られるように」。攻守両面で進化し、“与えられた”サードは譲らない構えだ。

 基本のゴロ捕球を延々と繰り返した。キャンプ第2クール初日に組まれた特守。全体練習を終えた林は小園とともにサブグラウンドへ移動し、サードとショートに分かれて小窪内野守備走塁コーチが打つ打球を追った。

 「昨季は自由にやらせてもらった。凄く光栄なこと。こういう機会はないと思うので大事にやりたい」

 名手・菊池涼も林と一緒に三塁に入り、交互にゴロを追った。この日は送球面には触れず、打球への入り方、呼び込み動作から捕球に特化した内容。合間には手本を示され、小窪コーチを交えて身ぶり手ぶりで助言を受けるシーンもあった。

 「自分が思っている打球への入り方は全然違った。グラブの芯で捕ることができていないので基本から。感覚が全く違ったので継続して練習したい」

 昨季の失策は11個。「(ミスを)やらない気持ちでいきたい」と意気込む。無論、強みを持つ打撃ではさらに進化しようと、連日汗にまみれている。この日の打撃練習では、逆風も影響してかサク越えはわずか5本。改善途上ゆえの数字だ。

 「(速い)真っすぐに負けないスイングをしたい。こう打ちたいというイメージはあるので、(ボールの)見方や捉え方をもう少し工夫していきたい」

 高卒3年目の昨季に台頭。主にサードを守り、出場102試合で打率・266、10本塁打、40打点の成績を残した。それでも本人は「実力で試合に出てはいない。実力で出られるようになりたい」と足元を見つめる。

 東出野手総合コーチは「いい時は顔が真っすぐ。悪くなると飛ばそうとしてボールに潜り込み、顔が斜めになる。足がない分、メチャクチャ打たないと出られない。逆方向に長打が打てるし、素質は絶対にある」と今季の一本立ちに期待した。

 本人は百も承知だ。

 「昨季よりも打ちたい。攻守両面でレベルアップし、サードで全試合に出場したい」

 天性の飛距離を持つ中軸候補。育成主眼の“与えられた”ポジションを今季は自力で奪い取るつもりだ。(江尾 卓也)

続きを表示

この記事のフォト

2022年2月6日のニュース