ソフトB・千賀 “お化け”飽きた「直球、フォークだけでは面白くない」 新作シンカーで進化中

[ 2022年2月6日 05:30 ]

<ソフトバンク春季キャンプ>ブルペン投球を終え甲斐(右)と話す千賀(撮影・岡田 丈靖)
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 進化を目指すシンカーだ。ソフトバンクの千賀滉大投手(29)が宮崎春季キャンプ第2クール初日の5日、3度目のブルペン入り。藤本博史監督(58)が初めてブルペンを視察する中で育成同期の甲斐を座らせて、70球を投じた。代名詞の剛球とフォークの組み立てに「飽きている」と、20年シーズンから取り組んでいるシンカーでは変化が違う“新作”も試投し、投球幅を拡大中。手応えは十分だ。

 3度目となる千賀のブルペンを、同期入団で長年連れ添った正女房が捕球した。フリー打撃の順番なども関係して、巡り合わせで甲斐との初タッグが実現。70球を投じた。

 「受けてもらって良かった。話せたし互いにいい感触でイメージもできた。昨シーズンより間違いなく、いい状態でいられている」

 千賀は、リニューアル中の変化球も試した。昨年9月2日の楽天戦でも披露したシンカーだ。前回までは縦変化で、新作は横変化。異常な回転で甲斐が捕球後に焦ることもあった。160キロ超の直球と“お化け”と評される落差の大きいフォークが代名詞だが、新たな顔も今季披露しようとしている。

 「とにかく自分の幅を広げるために。直球、フォークだけというのは僕も、見ている方も飽きていると思う。やる方、見る方も一緒は面白くない。進化していく方が僕も面白い。そんな考えなんで」

 相棒の甲斐もエースの変化と手応えを感じていた。「安心したし(シンカーは)悪い球じゃないです。球も昨年終盤よりも今の方が状態はいい」。甲斐の後方で見守った藤本監督も興奮を隠せない。

 キャンプ初のブルペン視察を終えて満足顔。「千賀はモノが違うかなと。考えてやっているが開幕に合わせてくれたらいいわけで。開幕って、開幕投手じゃないですよ(笑い)。まだ決まっていません。開幕までに状態を上げてくれたらね」。苦笑いを浮かべて冷や汗をかきながら、開幕投手の未定を強調。一方で、今季期待の先発の柱も挙げた。

 「千賀、石川、東浜は軸となってやってもらわないといけない」

 昨季主力だった千賀らB組投手陣は第2クール終了まで調整後、第3クールの紅白戦登板から本格化させる。実戦を前にしても試行錯誤を重ねているエースの仕上がりは順調だった。 (井上 満夫)

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2022年2月6日のニュース