想像以上にパワーアップ 巨人・秋広 打撃練習だけでもお金を取れる選手になれるか

[ 2022年2月6日 08:00 ]

<巨人宮崎キャンプ>打撃練習する秋広(撮影・河野 光希)
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 想像以上にパワーアップしていた。1日から始まった巨人の宮崎キャンプ。高卒2年目の期待の大型スラッガー、秋広優人内野手(19)は、初日のフリー打撃でいきなり3発の柵越えを披露した。

 見ていて楽しい打撃練習だ。昨年に比べて飛距離、打球音が段違い。阿部作戦兼ディフェンスチーフコーチ発案の軟式球でのロングティーでも、三塁側ベンチ前から左翼席へ簡単に放り込む。隣で打っていた同じ高卒2年目で1軍キャンプに参加する中山も「秋広は凄い飛距離飛ばす」と目を丸くした。

 日本選手歴代最長身2メートルの19歳。球団の期待度も高く、今季から日米通算507本塁打を誇るOB、松井秀喜氏の背番号「55」を継承した。このオフのテーマに掲げていたのが体重増。昨シーズン終了時は94キロで、しきりに「100キロ超えでキャンプに」と口にしていた。昨年12月は1日5食の食トレ。「常に満腹でいるように」と重きを置いていた。

 志願の弟子入りで一回り大きくなった。1月は沖縄・石垣島での中田の自主トレに同行。そこで1日9合の米を食べる食トレを行った。増量に成功し、101キロでキャンプに突入。Tシャツのサイズも3XLから4XLになり「サイズが大きくなるのはプロ野球選手にとっていいこと」。厳しいウエートトレーニングで知られる「中田塾」でさらにデカくなった。

 「バチン!」という打球音。スタンドインしない打球でも滞空時間はかなり長い。生まれ持つ身体に合わさったパワーに「力をそんなに出さずに去年と同じぐらい飛んでいる」と手応え。「スイングスピードは単純に上がったと思う。逆方向の打球というのも去年とは違う飛び方だったので、自分の中ではいい感じで、打撃ができている」と胸を張った。

 打撃練習だけでもお金を取れる選手。秋広はそんなスケールの選手になる素質を持っている。もちろん、練習でどんなに飛距離を飛ばしても、実戦で打てなければ意味がない。それは秋広自身も分かっており、目標は「まずは初安打、初本塁打」と謙虚に掲げる。

 キャンプ初日の練習後「自主トレですごい充実した練習ができたので、試合に早く入って試したい。どれぐらいできるのかというのが楽しみ」と目を輝かせた大砲候補。これからが楽しみでしかない。(記者コラム・小野寺 大)

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