明治神宮大会に出場する神奈川大・佐古一馬 Mr.バスケットボールの父から授かったモノとは

[ 2021年11月4日 21:32 ]

関東地区大学野球選手権 決勝   中央学院大5―1神奈川大 ( 2021年11月4日    横浜 )

「健康御守」を常に試合用のバッグに入れていた佐古(撮影・柳内 遼平)
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 関東地区大学野球選手権の決勝が4日、横浜スタジアムで行われた。明治神宮大会(20日開幕、神宮)に出場する神奈川大(神奈川大学1位)は1―5で中央学院大(千葉県大学1位)に敗れて優勝を逃した。元バスケットボール男子日本代表の“ミスターバスケットボール”佐古賢一氏(51)の長男・佐古一馬内野手(3年)は「7番・一塁」で1打数無安打だった。

 歓喜の胴上げをする中央学院大ナイン。佐古は三塁側ベンチで目に焼き付けた。地元・横浜での優勝を逃し「何もできなかった。自分の技術向上もですけど、チーム全体でやっていくべきことがあります」と悔しさをにじませた。

 本職は三塁手の佐古。全3試合に「7番・一塁」で出場。7打数2安打で打率・286。出塁率・500の成績を残すも「打球に対しての反応がまだ足りないと感じた」と一塁守備を課題に挙げた。

 ぶっつけ本番の大会だった。8月下旬に左肩を脱臼して秋季リーグは出場なし。関東地区大学選手権の出場は絶望的に思われたが、岸川雄二監督は「ケガがなければ、間違いなくレギュラーだった。リハビリをしっかりやっていた。その辺の思いも背負ってプレーできればいい」と一塁のポジションを託した。
 
 ファーストミットはベンチ入りできなかった仲間に借りた。大会前にはプロバスケットボールチーム「レバンガ北海道」の指揮を執る父から「無事にプレーしろ」と激励され、北海道神宮の「健康御守」も届いた。佐古は痛みの残る左肩に御守を当てた。非科学的だが、「何とかチームのためになりたい」という思いが、そうさせた。

 第二代表で掴んだ初の神宮の切符。「やっぱり(春に日本一の)慶応大学とやってみたい。今の大学野球で一番強いと思っているので、対戦してみたいと思います」とさわやかに言った。慶大と神奈川大が準決勝まで勝ち進むと、念願の対決が実現する。(柳内 遼平)

 ◇佐古 一馬(さこ・かずま)2000年5月4日生まれ、神奈川県出身の21歳。小3で野球を始める。横浜市立原中学校では硬式の泉シニアでプレー。山梨学院では3年夏に甲子園に出場。神奈川大では2年秋からベンチ入り。50メートル6秒0。1メートル83、84キロ。右投げ右打ち。

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