Mr.バスケットボールの長男が野球で挑む明治神宮大会 神奈川大・佐古一馬「ワクワク、ドキドキ」

[ 2021年11月4日 12:25 ]

関東地区大学野球選手権準決勝   神奈川大4―2上武大 ( 2021年11月4日    横浜 )

初の明治神宮大会の切符をつかんだ佐古(撮影・柳内 遼平)
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 関東地区大学選手権の準決勝は3日、横浜スタジアムで2試合が行われた。神奈川大は上武大を4―2で下し、明治神宮大会(20日開幕、神宮)に出場が決定した。佐古一馬内野手(3年)は「7番・一塁」で1安打1得点をマークした。

 佐古は大一番で1球の重みを味わった。1点を追う8回1死三塁。1ストライクから打席の佐古にスクイズのサインが出た。投手がモーションに入り、三塁走者がスタートを切る。転がせば同点だったが、厳しく内角を突かれた直球に痛恨のファール。佐古は空振り三振を喫し、後続も倒れて無得点に終わった。

 「投手も良いところに投げてきましたけど、勝負なので決めきらないといけないと反省しました」

 失意の佐古を救ったのは同じ3年生の4番・土井克也だった。同点に追い付いた9回に左越えへサヨナラ2ラン。明治神宮大会に出場が決まる勝利に導いた。勝負の1球で力を発揮した土井。できなかった佐古。「あそこで決めきるか、決めきれないかが選手としての差だと思う。そこは同級生ですけど、尊敬しますし、そこを超えたいなと思います」

 佐古は元バスケットボール男子日本代表の“ミスターバスケットボール”佐古賢一氏(51)の長男だ。小3で出会った野球に一目惚れして以来、白球を追った。山梨学院では3年夏に甲子園出場。そして、大学3年の今秋に明治神宮大会の切符を掴んだ。

 「神宮は初めて。ワクワク、ドキドキしてます。野球人としてなかなか立てる場ではないと思う。楽しんで思いっきりやりたいです」

 大一番で1球の重みを味わった佐古が初の大舞台に挑む。(柳内 遼平)

 ◇佐古 一馬(さこ・かずま)2000年5月4日生まれ、神奈川県出身の21歳。小3で野球を始める。横浜市立原中学校では硬式の泉シニアでプレー。山梨学院では3年夏に甲子園に出場。神奈川大では2年秋からベンチ入り。50メートル6秒0。1メートル83、84キロ。右投げ右打ち。

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