北海10年ぶりの春夏連続甲子園出場に王手 プロ注目左腕・木村は決勝も「自信持って投げたい」

[ 2021年7月26日 11:59 ]

全国高校野球選手権北海道大会準決勝   北海6―5北海道栄 ( 2021年7月26日    札幌円山球場 )

力投する先発の北海・木村(撮影・竹内敦子)
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 10年ぶりの春夏連続甲子園出場を目指す北海が、北海道栄を6―5で振り切った。最速150キロ左腕の木村大成(3年)は10安打を許す苦しい投球ながら、4年ぶりの優勝に王手をかけた。

 最終回に左ふくらはぎがつってもマウンドに立ち続けた。1死二塁のピンチから2度給水。最後の打者を打ち取ると「ホッとした」と大きく長く息をついた。「今日は野手に助けられて勝つことができた。次は自分の投球で引っ張りたい」と前を向いた。
 準々決勝まで防御率1・17を誇っていたプロ注目左腕が序盤から苦しんだ。最速は145キロをマークしたが、直球の伸び、スライダーの切れ、制球と全てが思うようにいかない。得点すれば、追いつかれる嫌な展開。神戸国際大付にサヨナラ負けした今春のセンバツが頭をよぎった。

 「投球の悪さがセンバツの雰囲気と似ていて危ないなと思った。でも、ここで負けたら成長していないことになる」と7回からは突っ込み気味だったフォームを修正した。10安打されながら、粘りの投球。今季最多の147球を投げ抜いた。

 17安打した打線の中でもバットでも3安打1打点と存在感を発揮した。7回には一時勝ち越しとなる安打を放ち、9回2死から左前打で出塁すると、次打者の右翼線二塁打で中継プレーが乱れる隙をついて、自ら決勝のホームを踏んだ。

 10年ぶりの春夏連続甲子園へあと1勝。「走り込みと投げ込みをしてきてスタミナには自信がある。明日は自信を持って投げたい」と誰にもマウンドを譲るつもりはない。昨秋に続く頂点に駆け上がり、封印してきたガッツポーズを解禁する。

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2021年7月26日のニュース