甲子園初出場の鹿島学園 内面を鍛えて成長した選手たち 鈴木監督の「戦いの5則」を土壇場で実践

[ 2021年7月26日 11:59 ]

全国高校野球選手権茨城大会決勝   鹿島学園3―2常総学院 ( 2021年7月26日    ノーブルホームスタジアム水戸 )

鹿島学園・鈴木監督が掲げる「戦いの5則」をプリントしたユニホーム
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 土壇場9回の大ピンチ。甲子園の常連・常総学院の重圧を感じながら、鹿島学園・鈴木博識監督は選手たちに言った。「簡単に甲子園には行けない。峠を乗り切らないと行けないよ。その峠が今、来たんだ」。青森商、日大藤沢、日大などを率い、指導歴38年目を迎える指揮官は信じていた。私生活から厳しく指導し、内面を鍛え上げてきた選手たちなら乗り越えられると。

 2死一、三塁でエース薮野哲也(3年)が左越え二塁打を許して1点差。二塁に同点の走者が残った。それでも「やってくれると思った」という通り、最後は空振り三振でゲームセット。初の甲子園切符をつかんだ。「本当に選手たちが成長してくれた」。勝利監督インタビューでは涙を浮かべた鈴木監督は喜びを隠せなかった。

 チームには「戦いの5則」が掲げられている。鈴木監督が選手たちへ求めるもので「いかなる場面でも冷静な判断力」「何事も準備を怠らない」「強い相手ほど向かって行く闘志」「ここ一番で発揮できる力」「この試合が最後だ、悔いを残すな」の5つだ。この言葉をプリントしたユニホームがベンチに掛けられていた。土壇場の9回。鹿島学園ナインは冷静に、強い闘志で力を発揮。その結果が初の甲子園だった。

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